呑気(読み)ノンキ

デジタル大辞泉 「呑気」の意味・読み・例文・類語

のん‐き【×呑気/×暢気/暖気】

[名・形動]《「のん(暖)」は唐音。「呑気」「暢気」は当て字
性格気分がのんびりとしていること。こせこせしないこと。また、そのさま。「―な人」「―に暮らす」
気晴らしをすること。気散じをすること。
「ちっとの間―させましょかと」〈浄・浪花鑑
[派生]のんきさ[名]
[類語]気楽安楽太平楽安閑左団扇能天気気軽気軽いのうのうのほほんぬるま湯につかる無頓着投げ遣り無関心いい加減ノンシャラン

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「呑気」の意味・読み・例文・類語

のん‐き【呑気・暢気・暖気】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「のん」は「暖」の唐宋音。「呑気」「暢気」はあて字 )
  2. ( ━する ) 気晴らしをすること。気散じをすること。〔文明本節用集(室町中)〕
    1. [初出の実例]「入聟が葬礼に出てのんきする」(出典:雑俳・秀吟三百番(1704‐11))
  3. ( 形動 ) 気が長いこと。気分や性格がのんびりしていること。物事にあまり気をつかわないこと。むとんちゃくなこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「『して、その金の出所は』『拙者が爰で湧き出しまする』と胸を叩く。『はて、大束(おおたば)に、呑気なものぢゃな』」(出典歌舞伎・高麗大和皇白浪(1809)五立)

呑気の補助注記

中世期には、のような動作性の意味で用いられたが、次第に、のような心理的な意味合いを表わすようになったのは、「のんびら」「のんどり」など「のん」を含む語のもつ意味への類推が働いたためか。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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