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有機的建築 ゆうきてきけんちく Organic architecture

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

有機的建築
ゆうきてきけんちく
Organic architecture

アメリカの建築家 F.ライトの提唱した建築理念。ル・コルビュジエらの機能主義建築と相対立する。建築物を中心核として,外部の自然との調和をはかり建築は単なる機械としての量の問題より,人間の有機的な生活を反映させた質的なものでなくてはならないと主張している。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

有機的建築
ゆうきてきけんちく
organic architecture

自然界の有機体のように、全体と部分が均衡を保ち、しかも敷地や環境と一体になった建築。有機的建築の理論は、建築を人間という有機体になぞらえて、神殿のプロポーションを人体のそれに基づいて定めた古代ギリシアにさかのぼる。しかし、この用語が今日的な意味で用いられるのは、近代建築国際建築様式機能主義建築に対することばとしてであり、さらに積極的には、機能主義建築がときに定型化ないし非人間化の様相をみせる際の対立的な考え方として定義づけられる。
 人間的な感情表現を建築に求めた点では、アール・ヌーボーから表現主義に至る系譜のなかに、また地方性や風土に立脚した諸建築に、有機的建築の名があてられる。しかし、意図的にこのことばを用いて実践したのはアメリカのフランク・ロイド・ライトである。その建築観は、機能を重視しながらも機能と形態のダイナミックな均衡を説いた師ルイス・サリバンを継承するもので、とくにプレーリー(草原)・ハウスとよばれる彼の初期の住宅建築は、あたかも大地に共感しながら連続し展開するリズムにおいて、有機的建築の名にふさわしいといえよう。ライトは1910年に、早くも「有機的建築」という語を打ち出し、ヨーロッパの建築界に大きな反響をよんだ。しかし、近代建築史上でのライトの思想は、一方で推進されたル・コルビュジエの「住宅は住むための機械である」という考え方と激しく対立する位置を占めており、その影響は多様に広がっている。[高見堅志郎]
『F・L・ライト著、遠藤楽訳『ライトの住宅――自然・人間・建築』(1967・彰国社)』

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世界大百科事典内の有機的建築の言及

【ライト】より

…1893年独立してシカゴ西郊オークパークに事務所を開設。師サリバンの〈形態は機能に従う〉との主張を発展させ〈形態と機能は一つである〉といいかえて,〈有機的建築organic architecture〉の理論を提唱した。1900年代初め,アメリカ中西部の大草原に,ゆるいこう配と深い軒をもち,大地に根を張ったように低く広がる〈草原住宅Prairie House〉の傑作を数多く生み出す。…

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