日本歴史地名大系 「木本御厨」の解説
木本御厨
このもとのみくりや
志摩国にあった伊勢神宮(内宮)領の御厨(神鳳鈔)。現海山町の
木本御厨は荘司文書によれば、寛治八年(一〇九四)の前佐渡守大中臣輔成下文に初見し、神宮祭主大中臣輔経三男輔成は木本御厨検校の息長宮貞に御厨内杣の山手を沙汰せしめた。この時すでに、検校・杣山預の荘官職がみえるので当御厨の成立はさらにさかのぼると考えられる。寛治年間以前に所見のある神宮領はわずか一三ヵ所であるから、年代不明にしてもきわめて早い時期に成立した神領といえよう。
輔成の父輔経は延久三年(一〇七一)頃の祭主、祖父輔頼も長保三年(一〇〇一)より三八年間も
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報