村杉温泉(読み)むらすぎおんせん

日本歴史地名大系 「村杉温泉」の解説

村杉温泉
むらすぎおんせん

[現在地名]笹神村大室 村杉

じよう山麓安野あんの川左岸に位置する温泉。建武二年(一三三五)薬師堂境内から湧出と伝える。江戸時代は大室おおむろ村の支配を受け、宝永四年(一七〇七)には新発田藩主も入浴している。入湯者が多かったため、享保四年(一七一九)には火付の高札の掲示も許され、近郷の湯治場として栄えた。出湯運上も古くから定められ、入湯入宿の権利は当初村内の一三軒に独占されたが、安永八年(一七七九)にはその分家にも権利が認められた(水原郷)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「村杉温泉」の意味・わかりやすい解説

村杉温泉
むらすぎおんせん

新潟県阿賀野市(あがのし)にある温泉。薬師(やくし)堂境内から天然ガスとともに湧出(ゆうしゅつ)した温泉で、古くから農閑期の湯治場に利用されてきた。第二次世界大戦後は五頭(ごず)連峰県立自然公園内の温泉として温泉街を形成している。泉質単純温泉。JR羽越(うえつ)本線水原(すいばら)駅からバスの便がある。

[山崎久雄]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「村杉温泉」の意味・わかりやすい解説

村杉温泉
むらすぎおんせん

新潟県中北部,阿賀野市にある温泉。建武2 (1335) 年に薬師堂の境内から湧出したといわれる。泉質は単純泉。泉温 28℃で,昔から子宝の湯として名高い。共同浴場があり,リウマチ神経痛などの療養温泉として親しまれている。林に囲まれた閑静な環境で,十数軒の宿が温泉街をなしている。

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デジタル大辞泉プラス 「村杉温泉」の解説

村杉温泉

新潟県阿賀野市、五頭連峰南西麓裾野にある温泉。薬師堂境内から天然ガスとともに湧出。全国有数のラジウム泉五頭温泉郷に属する。

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