構造上の区別による橋の分類の一つで、主要部分が桁構造となっている橋の総称。桁は全体として曲げと剪断(せんだん)に抵抗する構造である。桁橋の祖形は丸木(まるき)橋であろう。桁の支持方式によって、単純桁橋、連続桁橋、ゲルバー桁橋などに分類される。一般に径間長(主桁の支点間長)が短い場合には単純桁橋が、長い場合には連続桁橋またはゲルバー桁橋が用いられる。ただし、地盤不良の地点には連続桁橋は適さない。
使用材料により分類すると、木橋、鋼(または軽合金)桁橋、鉄筋コンクリート桁橋、プレストレストコンクリート(PC)桁橋などとなる。主桁の断面形状は、木桁では長方形、鋼桁では鋼板を組み合わせたI形(プレートガーダーとよばれる)、鋼床版(しょうばん)を一体とした箱形が、鉄筋コンクリート桁およびPC桁ではT形または中空箱形が用いられる。鋼I桁とコンクリート床版とを合成した合成桁橋も多い。多数の桁を並列してこれを横方向の桁で連結した桁形式(格子桁)もしばしば用いられる。高速道路では道路線形上の要請から曲線桁橋が多く用いられる。これらはねじりも受けるので、中空箱形断面とすることが多い。最近は高強度鋼の使用、構造の合理化、溶接の進歩、良品質の高強度コンクリートの使用、プレストレス技術の進歩ならびに架設工法の進歩などにより、桁橋、とくに箱桁橋の経済的な径間長はますます増大してきている。
[小林昭一]
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【橋の歴史】
有史以前から人類は小川や谷を渡る手段として,倒木,浸食された岩石,あるいは木にからみついたつるを利用した自然発生的な橋を使っていたに違いない。そしてこれらが,おのおの桁橋,アーチ橋,つり橋の起源と考えられ,知恵が進むにつれて,経験とくふうに基づく原始的な人工の橋も生まれてきたと想像される。
[世界]
前4~3千年紀ころ文明の栄えたメソポタミアには,人工の木桁橋や石のアーチ橋がつくられたといい,エジプトでも石造アーチ,そしてインド,中国の奥地ではつり橋の存在が伝えられている。…
※「桁橋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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