桑梓(読み)ソウシ

デジタル大辞泉 「桑梓」の意味・読み・例文・類語

そう‐し〔サウ‐〕【桑×梓】

《昔、中国で、屋敷垣根あずさとを植え、養蚕や器具用として子孫に残したという「詩経小雅小弁故事から》父母を敬い、ふるさとを思うこと。転じて、ふるさと。故郷

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精選版 日本国語大辞典 「桑梓」の意味・読み・例文・類語

そう‐し サウ‥【桑梓】

〘名〙
① 桑(くわ)の木と梓(あずさ)の木。
※本朝無題詩(1162‐64頃)七・野店秋興〈釈蓮禅〉「林戸紅深桑梓影、水畦雪冷稲梁花」
② (「詩経‐小雅・小弁」の「維桑与梓、必恭敬止、靡瞻匪一レ父、靡依匪一レ母」による語。昔、中国で垣に桑と梓とを植え、養蚕や器具用として子孫に残したところから、父母の恩愛を敬って故郷を思う意から転じて) ふるさと。故郷。家郷。
性霊集‐二(835頃)大唐神都青龍寺故三朝国師灌頂阿闍梨恵果和尚之碑「弟子空海、顧桑梓則東海之東」
明衡往来(11C中か)中本「抑藤井今武尋桑梓之地来也」
西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉一二「予多年前に、上帝道学士査爾馬斯(チアルマアス)の桑梓なるフヲアスの海口に遊びし時」 〔張衡‐南都賦〕

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普及版 字通 「桑梓」の読み・字形・画数・意味

【桑梓】そう(さう)し

桑と梓(あずさ)。家の敷地にうえるので、故郷の意にも用いる。魏・陳琳袁紹の為に予州に檄す〕梁の孝王は先献帝)の母昆(同母弟)にして、顯なり。桑梓柏もほ宜しく肅恭すべし。而るに(曹操)~親しく臨みて發掘す。

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