日本歴史地名大系 「桜塚古墳群」の解説
桜塚古墳群
さくらづかこふんぐん
豊中台地上に形成された古墳群で、明治年間の絵図によれば三六基を数えるが、現在では五基が残るにすぎない。古墳群は前方後円墳・円墳・方墳で構成され、分布状態からみると、東西二群あるいは東・中・西の三支群に分れる。これまでになんらかの発掘調査が行われた古墳は五基を数え、主体部が判明しているものはほとんどが粘土槨である。明治の絵図には型式までは明らかにしえないが、墳丘上に露出した石棺を描いたものがある。古墳群の築造時期は、出土遺物の年代観などから求めると、古墳時代を三期に分けた場合、前期後半に始まり、中期を主とした時期に形成されたということができよう。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報