梅若玄祥(読み)うめわかげんしょう[にせい]

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「梅若玄祥」の意味・わかりやすい解説

梅若玄祥(2世)
うめわかげんしょう[にせい]

[生]1948.2.16. 東京,中野
観世流シテ方の能楽師。本名善政。前名梅若景英,梅若六之丞,梅若紀彰,56世梅若六郎。55世梅若六郎の二男。2世梅若実,および父 55世梅若六郎に師事。1951年『鞍馬天狗』の花見で初舞台。1954年『猩々』で初シテ。1965年『道成寺』,1984年『卒都婆小町』,1991年『姨捨』,1995年『檜垣』を初演。現行曲演出の再検討,番外曲の復曲,新作能の上演なども積極的に推進。古台本による古演出の復活試演では『谷行』『恋重荷』,復曲では『大般若』『治親』,新作能では『伽羅沙』『空海』『ジゼル』などに主演。1986年度芸術選奨文部大臣新人賞,1999年日本芸術院賞。2007年日本芸術院会員に就任。梅若会,梅若六郎の会などを主宰。梅若会理事長,梅若能楽学院院長。1988年 56世梅若六郎を襲名。2008年 2世梅若玄祥を襲名。著書に『梅若能面百姿』(1985),『まことの花』(2003)がある。叔父梅若雅俊,梅若恭行がいる。(→

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「梅若玄祥」の解説

梅若玄祥(2代) うめわか-げんしょう

1948- 昭和後期-平成時代の能楽師シテ方
昭和23年2月16日生まれ。梅若家55代梅若六郎次男。観世流。昭和26年初舞台,29年「猩々(しょうじょう)」でシテをつとめる。54年梅若六郎家をつぎ,63年梅若家56代梅若六郎を襲名。芸術祭優秀賞,読売演劇大賞などをうけ,平成11年芸術院賞。19年芸術院会員。20年2代梅若玄祥を名のる。26年人間国宝。東京都出身。暁星学園高卒。本名は善政。前名は梅若紀彰(としてる)など。

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