コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

卒都婆小町 そとばこまち

8件 の用語解説(卒都婆小町の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

卒都婆小町
そとばこまち

能の曲名。四番目物 (→雑物 ) 。各流現行。観阿弥作。ところは摂津の国阿倍野。ときは9月 (不定とも) 。高野の聖 (ワキ) が,都へ上る途中,卒都婆に腰掛けた乞食の老女 (シテ〈老女の面,縷水衣,女笠,杖〉) に会い,問答の末に,逆に説き伏せられる。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉の解説

そとばこまち【卒都婆小町】

謡曲。四番目物観阿弥作。卒都婆に腰を掛けて高野山の僧にたしなめられた老女小野小町が、狂乱の体となり、百夜通いのありさまを再現する。そとわこまち

そとわこまち【卒都婆小町】

そとばこまち

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

百科事典マイペディアの解説

卒都婆小町【そとばこまち】

能の曲目。四番目物五流現行。観阿弥作。シテは100歳に及び乞食(こじき)となって放浪する小野小町高野山の僧との舌戦,昔の述懐,百夜通いの果て死んだ深草少将の怨霊(おんりょう)にとりつかれての狂乱と,老女物ながら劇的緊迫感のある変化に富んだ能。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

世界大百科事典 第2版の解説

そとばこまち【卒都婆小町】

能の曲名。流派により〈そとわこまち〉〈そとわごまち〉とも読む。四番目物。老女物。観阿弥作。シテは老後の小野小町。高野山の僧(ワキ)が,道端の朽ちた卒都婆に腰をおろしている老婆(シテ)を見て,ほかの場所で休むように諭し,卒都婆は仏体そのものであるとその功徳を説いて聞かせる。ところが老婆は,僧の言葉に一つ一つ反論を加え,迷悟は心の問題で,世界は本来無一物と気付けば仏も衆生(しゆじよう)も隔りはないのだと論破するので,僧は恐れ敬う(〈問答・掛合・上歌(あげうた)〉)。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

大辞林 第三版の解説

そとばこまち【卒都婆小町】

そとわこまち【卒都婆小町】

能の一。四番目物。観阿弥作。年老いてみすぼらしい姿でさまよう小野小町が、鳥羽のあたりで卒都婆そとばに腰を下ろしていると高野山の僧がとがめる。小町は禅問答のあげくに錯乱する。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

卒都婆小町
そとばこまち

能の曲目。四番目物。五流現行曲。観阿弥(かんあみ)の作。劇的な波瀾(はらん)に満ちた狂女物で、老女物として重く扱われる。高野山(こうやさん)の僧(ワキとワキツレ)が、津国(つのくに)(大阪府)安倍野(あべの)に着く。そこへ百歳に及び乞食(こじき)の境涯に落ちぶれた小野小町(シテ)が登場、人目を恥じつつ都を出てきたが、苦しいからと朽ち木に腰をおろす。僧は、それが仏体を刻んだ卒都婆であることに気づき、ほかで休むように説得するが、小町は逆に居直り、仏教論争のすえに僧を言い負かしてしまう。こうした会話のおもしろさを描いて、観阿弥は比類ない作家である。小町は「極楽の内ならばこそ悪(あ)しからめ、そとは(卒都婆に掛ける洒落(しゃれ))何かは苦しかるべき」と僧を嘲笑(ちょうしょう)する。名を尋ねられた彼女は、小野小町のなれの果てであることを語り、いまの身の上を嘆くが、突如狂乱状態となる。小町が課した百夜通いの、その最後の夜に死んだ深草少将の怨霊(おんりょう)が取り憑(つ)いたのである。少将の姿となってその苦難と死のありさまが再現されるが、やがて小町は仏道に心を寄せ、後世を願う態で終曲となる。昔は後半が違う展開であったことが、世阿弥(ぜあみ)の芸談『申楽談義(さるがくだんぎ)』によって知られる。なお三島由紀夫の『近代能楽集』の「卒塔婆小町」は、第二次世界大戦後の優れた戯曲の一つとされる。[増田正造]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典内の卒都婆小町の言及

【小野小町】より

…《通(かよい)小町》は,小町に恋した深草少将が,100夜通えば望みをかなえてやるという小町のことばを信じて,通いつめた99夜目にはかなくなったという話で,美女の薄情・驕慢な性格を描いている。《卒都婆小町》は,朽ちた卒都婆に腰かけた乞食の老女が仏道に入る話であるが,その老女は深草少将の霊にとりつかれた小町のなれの果てであったという筋。また《関寺小町》は,関寺の僧が寺の近くに住む老残の小町から歌の道を聞くという物語であり,《鸚鵡小町》も,新大納言行家が関寺近くに老いた小町を訪ねるという筋になっている。…

【論義】より

…このうち最も例の多いのは中入に際して自分の正体を告げるもので,《高砂(たかさご)》《井筒(いづつ)》《野宮(ののみや)》《八島(やしま)》など全体の2割強を占めている。次いで,《通(かよい)小町》《松風》などの中心部にある物尽しが多く,本来の論義の形は《鵜飼》《卒都婆(そとば)小町》に見られる程度である。【松本 雍】。…

※「卒都婆小町」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

卒都婆小町の関連キーワード関寺小町外股外鰐ソトワールきことわ卒都婆小町が死んだ十和田湖〈町〉田沢湖〈町〉草紙洗霧海篪

今日のキーワード

パラチオン、パラチオンメチル

パラチオンは無色で油状の液体、パラチオンメチルはコハク色の液体。ともに毒性が強く、有機リン系殺虫剤として使用された。50年代以降、稲の害虫被害を防ぐことが確認され、広く導入された。しかし、農民の中毒死...

続きを読む

コトバンク for iPhone

卒都婆小町の関連情報