精選版 日本国語大辞典 「椋鳥」の意味・読み・例文・類語
むく‐どり【椋鳥】
〘名〙
① ムクドリ科の鳥。全長約二四センチメートル。全体に黒色で、顔と腰に白い羽毛がまじり、嘴(くちばし)と脚は橙色。アジア大陸北東部に分布し、日本では各地にすみ、北のものは南に渡って冬を越す。群れをなしてすみ、人家付近でも普通に見られる。ムクノキの果実を好むところからこの名がある。《季・秋》 〔日葡辞書(1603‐04)〕
② 江戸の町に出て来た田舎もの。また、その人をあざけっていう語。
※歌謡・松の葉(1703)一・早舟「おちょぼちょぼ様の、なりはむくどりじゃ、こえは鶯じゃ」
※雑俳・柳多留‐七三(1821)「むく鳥も毎年くると江戸雀」
④ 取引相場で素人の客をいう。〔取引所用語字彙(1917)〕
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