翻訳|howitzer
砲身長が20~40口径長(口径の20~40倍の長さ)を有し、陸上部隊が間接照準で低射角(15~45度)および高射角(45~70度)の射撃によって敵部隊などを制圧できる地対地火器。火砲の一部として位置づけられている。1680年代から臼砲(きゅうほう)と長砲身カノンとの中間の火砲として、短砲身のハウザーと名づけられて区別されている。榴弾砲は、山地等の援護物により敵を直接照準して射撃できない場合に効果を有しており、目標距離に応じて装薬を調整して射撃することができる。現在、野戦砲兵の主力火砲として、機動性、発射速度、砲弾効力、射撃精度などの観点から歩兵部隊の支援砲としてもっとも多く装備され、戦場での機動性を高めるため各種榴弾砲の自走化が進められている。一方、山岳地域での使用や輸送機からの落下傘による空中投下のための軽量化も実現している。陸上自衛隊装備の榴弾砲には、99式自走155ミリ榴弾砲(射程30キロメートル)、155ミリ榴弾砲FH70(射程通常弾24キロメートル、噴進弾30キロメートル)、203ミリ自走榴弾砲などがある。
[小橋良夫・村井友秀]
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