次第に(読み)シダイニ

デジタル大辞泉 「次第に」の意味・読み・例文・類語

しだい‐に【次第に】

[副]
物事程度状態が少しずつ変化・進行するさま。だんだんと。徐々に。「病気次第によくなっていく」
序列順序に従って物事をするさま。順々に。
あまた検非違使けびゐし官人等、東西に―ちゃくし並みたり」〈今昔・一七・二二〉
[類語]ひたひただんだん徐徐においおい漸次次第次第に歩一歩・一歩一歩・着着ちゃくちゃく日に日に日増しにようや年年ねんねん

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精選版 日本国語大辞典 「次第に」の意味・読み・例文・類語

しだい‐に【次第に】

  1. 〘 副詞 〙
  2. 序列に従って。順を追って。順々に。次々。
    1. [初出の実例]「したひにしろきうす色などあまた重なりたり」(出典:能因本枕(10C終)八七)
    2. 「帝釈、此の申す所の事を次第に具(つぶさ)に聞給ひて」(出典今昔物語集(1120頃か)二)
  3. 変化が少しずつ目立たない程度に進むさまをいう。おもむろに。だんだんに。徐々に。
    1. [初出の実例]「次第にこゑのかはりて、きこゆる」(出典:名語記(1275)三)
    2. 「浪は次第にあらく」(出典:浮世草子・好色一代男(1682)三)
  4. 時がたつにつれて。時代が下るに従って。
    1. [初出の実例]「夫末代の俗に至ては、三国の仏法も次第に衰微せり」(出典:平家物語(13C前)二)
    2. 「大殿御病気にならせられ、次第(シダイ)に頼みすくなく見へさせ給へば」(出典:浮世草子武家義理物語(1688)五)

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