デジタル大辞泉
「死点」の意味・読み・例文・類語
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し‐てん【死点】
- 〘 名詞 〙 ピストンポンプなどの往復機関で、クランクを回転させる分力を生じない点。連結棒とクランクが一直線上にある場合に生じる。デッド‐ポイント。〔工学字彙(1886)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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死点
してん
往復機関などで、ピストンの運動中に連接棒とクランクが一直線となり、ピストンから発生する力の方向によっていかに力を加えてもクランクが動かなくなる位置。ピストンが往復運動の両端にきた場合で、デッドポイントdead pointともいう。たとえばリンク装置abcdで、abcが一直線となったとき、c′に力を加えて右方向に動かそうと思ってもab′c′は動かない。この位置を上死点(じょうしてん)という(図の上)。abcが一直線になる位置は二つあり、図の下のようになったときも、c′点に力を加えて左方に動かそうと思ってもb′は動かない。この位置を下死点(かしてん)という。
[中山秀太郎]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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死点 (してん)
dead center
dead point
往復機関においてピストンがシリンダー内を往復運動するとき,ピストンが最上位と最下位になる点。最上位の点を上死点,最下位の点を下死点という。死点においては,ピストンと連節棒とが一直線になり,ピストンに大きな力を加えてもクランクを回転するモーメントを生じない。逆に見れば,ピストンが死点から運動を開始する場合,クランクがどちらの方向に回転するかはわからない。このことから思案点という名称も使われるが,死点と思案点とは見方を変えたものであって,機構上は同一である。リンク機構においても死点ということばが使われるが,やはり原動節が少し動いても従動節がほとんど動かない点のことである。死点の存在はその機構の使用に不便をもたらすので,はずみ車を利用したり,同じ機構を,死点の位置が互いにずれるように二つ以上並べて配置するなどのくふうが行われる。
執筆者:三浦 宏文
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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死点【してん】
たとえばピストン・クランク機構で,クランクと連接棒とが一直線になった位置ではピストンにいくら大きい力を加えてもクランクを回転するモーメントを生じない。このような位置は4節回転機構などにも存在し,これをその機構の死点という。また死点から運動が始まるとき,ピストンの上昇または下降に対してクランクが左右どちらに回り始めるか不明である。このことから思案点ともいう。死点の存在はその機構の使用上に不便をもたらすので,同じ機構を,死点の位置が互いにずれるように二つ以上並べて配置するか,はずみ車を使用するなどして運動の円滑をはかる。
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
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死点
してん
dead point
リンク装置において原動リンクを駆動しても従動リンクを運動させることができない特殊な位置をいい,多くは同時に思案点でもある。ピストンで駆動されるクランクでは,ピストンの行程においてこのような位置が2ヵ所ある。ピストンが最上端にあって連接棒とクランクが一直線になるときを上死点 top dead center,同様に最下端にあるときを下死点 bottom dead centerという。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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