殴る(読み)ナグル

デジタル大辞泉 「殴る」の意味・読み・例文・類語

なぐ・る【殴る/×擲る/撲る】

[動ラ五(四)]
こぶしや棒などで)相手を乱暴に強く打つ。「―・る蹴るの暴行
乱暴に物事をする。また、なげやりにする。補助動詞的にも用いる。「書き―・る」
「ええ加減に―・って早くしまはうねえ」〈黄・艶気樺焼
[可能]なぐれる
[類語]打つ叩くぶつ小突くひっぱたく叩きのめす打ち据えるぶん殴る殴り飛ばす殴りつける張る食らわすはたく噛ますぶち噛ますぶっ叩く張り飛ばす張り倒すぶちのめすぶっ潰す殴打する

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「殴る」の意味・読み・例文・類語

なぐ・る【殴・擲】

  1. 〘 他動詞 ラ行五(四) 〙
  2. 横ざまに打つ。たたく。力をこめて打つ。ぶつ。ぶんなぐる。
    1. [初出の実例]「二人をめがけ嘷(いどみ)かかるを事共せず、ゆん手になぐりめ手に受」(出典:浄瑠璃・国性爺合戦(1715)千里が竹)
  3. なげやりにする。手抜きをする。ごまかす。
    1. [初出の実例]「是程式のことは左の手でもするとなぐりたり、あましたりせず」(出典:絅斎先生敬斎箴講義(17C末‐18C初))
  4. 風・雨・雪などが横ざまに身を打つ。
    1. [初出の実例]「棒組よお願ひ申せなぐるぞよ」(出典:雑俳・柳多留‐一〇(1775))
  5. ( 行為のあと相手の女性を殴っておくとあとくされのないというところから転じて ) 性交する。
    1. [初出の実例]「かた手ほどなぐったつらで朝帰り」(出典:雑俳・末摘花(1776‐1801)三)
  6. 動詞連用形に付いて補助動詞的に用い、粗暴にする意を表わす。「いいなぐる」「書きなぐる」など。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android