噛ます(読み)カマス

デジタル大辞泉 「噛ます」の意味・読み・例文・類語

かま・す【×噛ます/×咬ます/×嚼ます】

[動サ五(四)]
歯の間に押し込んで、かむようにさせる。「猿ぐつわを―・す」
物と物との間にきっちりと差し込む。「くさびを―・す」
相手がひるむように衝撃を与える動作言葉を加える。「張り手を―・す」「はったりを―・す」
[類語]殴る打つ叩くぶつ小突くひっぱたく叩きのめす打ち据えるぶん殴る殴り飛ばす殴りつける張る食らわすはたくぶち噛ますぶっ叩く張り飛ばす張り倒すぶちのめすぶっ潰す殴打する

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「噛ます」の意味・読み・例文・類語

かま・す【噛】

  1. 〘 他動詞 サ行五(四) 〙 ( 食わせるの意 )
  2. 言う、行なう、与えるの意の俗語的な言い方。
    1. [初出の実例]「四も五もくはぬと思ふてゆけば、六か七かをかますならひ」(出典:談義本・つれづれ睟か川(1783)跋)
    2. 「屁(へ)をかましてやるつもりじゃ」(出典咄本・諺臍の宿替(19C中)九)
  3. 食うの意の俗語的な言い方。
    1. [初出の実例]「今朝から立て込んで、まだほそを付けなんだ。この間にちょっとかまして来るから、気を付けてくんなせえ」(出典:歌舞伎・浮世柄比翼稲妻(鞘当)(1823)二幕)
  4. 物と物との間にさしはさむ。てこなどをさしこむ。
  5. さるぐつわをはめる。
  6. 計略にかける。誘惑する。ひっかける。

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