打据える(読み)ウチスエル

デジタル大辞泉 「打据える」の意味・読み・例文・類語

うち‐す・える〔‐すゑる〕【打(ち)据える】

[動ア下一][文]うちす・う[ワ下二]
起き上がれなくなるほど、ひどくたたく。「むちで―・える」
言い負かす。やり込める。
手際よく相手を―・える代りに」〈漱石・彼岸過迄〉
しっかりとすえる。「土台を―・える」
[類語]打つ叩く殴るぶつ小突くひっぱたく叩きのめすぶん殴る殴り飛ばす殴りつける張る食らわすはたく噛ますぶち噛ますぶっ叩く張り飛ばす張り倒すぶちのめすぶっ潰す殴打する

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「打据える」の意味・読み・例文・類語

うち‐す・える‥すゑる【打据】

  1. 〘 他動詞 ア行下一(ワ下一) 〙
    [ 文語形 ]うちす・う 〘 他動詞 ワ行下二段活用 〙 ( 室町時代頃からヤ行にも活用した )
  2. 動けなくなるほど、たたいたり、殴ったりする。打って倒す。
    1. [初出の実例]「寄手の兵四五十人、犬居にどうと打居(スヘ)られ」(出典太平記(14C後)一七)
  3. ( 「うち」は接頭語 ) 置く。据える。
    1. [初出の実例]「其の山遙々と峯に登り立て、夷母(をば)下り可得くも非ぬ程に成て打居へて男迯て返ぬ」(出典:今昔物語集(1120頃か)三〇)
  4. ( 「うち」は接頭語 ) 理屈などで言い負かす。やりこめる。参らせる。
    1. [初出の実例]「若し是が田口であったなら手際よく相手を打ち据ゑる代りに」(出典:彼岸過迄(1912)〈夏目漱石〉報告)

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