池鯉鮒宿(読み)ちりゆうしゆく

日本歴史地名大系 「池鯉鮒宿」の解説

池鯉鮒宿
ちりゆうしゆく

[現在地名]知立市山町・中町中山町本町・西町

江戸品川しながわより三九番目の東海道宿駅隣接の岡崎宿(現岡崎市)まで三里三〇町、鳴海なるみ宿(現名古屋市)まで二里三〇町。関ヶ原合戦の翌慶長六年(一六〇一)東海道の宿駅として発足。同年池鯉鮒に与えられた伝馬規定(「池鯉鮒宿御用向諸用向覚書帳」梶川量之助氏蔵)に次のようにみえる。

<資料は省略されています>

宿内の長さは同覚書帳によると、

<資料は省略されています>

宿内はやま町・なか町・ほん町・西にし町の四町よりなり、街道から刈谷城に至る刈谷道、西尾城に至る吉良きら道、挙母ころも城に至る駒場こまんば道が分れる。幅三間六寸の街道は、北西から途中旧知立城跡付近で曲折して東西へ延びる。一二町三五間の町並両端木戸が設けられ、木戸から外は松並木が続く。幅四間六寸とあるのは、宿内の並木のないところの道幅と思われる。西は泉田いずみだひと(現刈谷市)境まで、東は牛田うしだ村境までが池鯉鮒宿の管轄である。街道には、ほぼ平行してうら道とよぶ脇道が南を走り、街道の混乱や通行不能な場合これを補った。

山町は宿のいちばん東の町で、馬市場に近く、享保一〇年(一七二五)まで山番所と市番所が置かれていたが、揚地になり、その跡に薬師堂が建てられた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の池鯉鮒宿の言及

【知立[市]】より

…《伊勢物語》に記された東部の八橋は歌枕として知られる。【溝口 常俊】
[池鯉鮒宿]
 江戸品川より39番目の東海道宿駅。1601年(慶長6)東海道宿駅として発足。…

※「池鯉鮒宿」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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