日本大百科全書(ニッポニカ) 「沖美」の意味・わかりやすい解説
沖美
おきみ
広島県南西部、佐伯郡(さえきぐん)にあった旧町名(沖美町(ちょう))。現在は江田島市(えたじまし)沖美町地区。旧沖美町は1956年(昭和31)三高(みたか)、沖の2村が合併して町制施行。2004年(平成16)安芸(あき)郡江田島町、佐伯郡大柿(おおがき)、能美(のうみ)の各町と合併、市制施行して江田島市となった。瀬戸内海の能美島北西部(西能美島)と大黒神(おおくろかみ)島、大奈佐美(大那沙美)(おおなさび)島などからなる。西能美島の北端の三高港から広島市まで船で約30分の距離にあり、広島市への通勤・通学者も多い。集落も耕地も島の斜面にあり、ミカン、野菜、花卉(かき)を栽培する。またカキ養殖、ヒラメやタイ漁なども行い、ナマコは県生産の60%を占める。本土から進出した中小工場や別荘地もあるが小規模。島の西側の入鹿海岸(いるかかいがん)には人工浜がつくられ、海水浴場としてにぎわう。
[北川建次]