沙里院(読み)さりいん(その他表記)Sariwǒn

改訂新版 世界大百科事典 「沙里院」の意味・わかりやすい解説

沙里院 (さりいん)
Sariwǒn

朝鮮民主主義人民共和国黄海北道西部の都市。人口25万4146(1993)。彦真山脈の山麓から載寧平野へ至る地域に位置する。平壌~開城線の要駅があり,海州,長淵方面への分岐点である。載寧平野の農産物集散地として発達したが,沙里院炭田の褐炭石灰石などを背景として建材紡織機械等の諸工業の勃興により工業都市となった。1954年黄海道が分割され,黄海北道が新設されるとともに,その道都として地方行政中心となっている。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「沙里院」の意味・わかりやすい解説

沙里院
さりいん / サリウォン

北朝鮮、黄海北道(こうかいほくどう/ファンヘプクド)西部にある都市。道の所在地で、道行政の中心地。北朝鮮でもっとも広い載寧平野の東側にあり、古来より載寧(さいねい/チェリョン)平野の農産物の集散地であるが、1945年解放後は総合機械工場や食料品、日用品、繊維工場など軽工業が飛躍的に発展した。交通は平義・黄海線の交差点で、黄海南道(なんどう/ナムド)・北道の交通の要所。沙里院師範大学がある。

[魚 塘]

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百科事典マイペディア 「沙里院」の意味・わかりやすい解説

沙里院【さりいん】

朝鮮民主主義人民共和国,黄海北道の西部にある道都。載寧平野の中心に位置し,京義線と黄海線の分岐点に当たり,西方の載寧江の水運とあわせ農産物の集散地。機械・トラクタ工場,繊維工場,日用品工場などがある。

沙里院【しゃりいん】

沙里院(さりいん)

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世界大百科事典(旧版)内の沙里院の言及

【黄海道】より

…朝鮮八道の一つである。独立後,朝鮮民主主義人民共和国に属し,行政的には載寧江を境に,東を黄海北道(道都沙里院),西を黄海南道(道都海州)に分割されている。
[自然]
 北東から南西方向へ走る彦真,滅悪二つの山脈は北部こそ1000mほどの高さをもつが,大部分は500m以下の残丘性の山地を連ねている。…

※「沙里院」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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