日本大百科全書(ニッポニカ) 「泡ガラス」の意味・わかりやすい解説 泡ガラスあわがらすfoam glass 無数の独立した微小な気泡を含んだガラス。多泡ガラスともいう。かさ比重(見かけの密度)は0.13~0.16と軽く、断熱性、耐久性に優れ、不燃性で通気性がなく、加工性のよいところから、化学工業、建築方面に用途が広い。とくに、屋内外の不燃性断熱材として使われているが、そのほかに保冷材として食品の冷蔵・冷凍倉庫などに使われている。ガラスの粉末に炭酸カルシウムや炭素などの発泡剤を混ぜ、型に入れて加熱して膨大したものを切断して製品とする。かさ比重の大きいものほど機械強度は増すが、断熱性は低下する。[境野照雄・伊藤節郎] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「泡ガラス」の意味・わかりやすい解説 泡ガラスあわガラスfoam glass 気泡ガラスともいう。 (1) 気孔が多く,軽石のような形状のガラス製品。微粉末のガラスに炭素や炭酸カルシウムなどのガス発泡剤を混合し,耐火性の型に入れて約 300℃に加熱すると,ガラスは溶解しながら発泡して膨張する。それを冷却して製品にしたもので,耐酸性,耐アルカリ性にすぐれ,吸水性がまったくないので,断熱材として建造物の壁,天井などに使われるほか,保温,保冷用などにも用いられる。 (2) 発泡剤を適度に入れて溶解した半透明のガラス素地をいう。ガラス工芸分野で使われる素材で,ソフトな感じを出す点に特色がある。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報