でい‐とう ‥タフ【泥塔】
〘名〙 仏語。罪障の消滅や長寿を願って造立された泥土製の
塔。香水で浄めた土を型にいれて、五輪塔、三重塔などに造り、塔下に
大日如来の種子
阿字を納めるのが普通。
密教系の真言・
天台宗などで行なわれる。
※観智院本三宝絵(984)下「泥塔つくるべき事を説たまふ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
でい‐とう〔‐タフ〕【泥塔】
泥土製の小塔。中に大日如来の種子である阿字などを書いて納める。
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でいとう【泥塔】
土で造った小塔。仏典には塔を造り,修営することは功徳多いと説かれており,古来百万塔や八万四千塔などと称して多数の小塔が造られた。なかでも土をこね,または型(模)押しして小塔を造り焼成する泥塔は,安易に多数の塔を造れることから,日本のみならずインド,中国などひろく仏教圏の諸国において行われている。日本ではとくに密教の修法として寿命延長,もろもろの災厄を除くに功験ありとして〈泥塔供養作法〉があり,平安時代以降しばしば行われたことが記録に散見する。
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報