デジタル大辞泉
「泥火山」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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でい‐かざん‥クヮザン【泥火山】
- 〘 名詞 〙 地中から泥土がガスや水とともに噴出して生じた小丘。火山に似た形を有し、油田や温泉などに見られる。〔英和和英地学字彙(1914)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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泥火山 (でいかざん)
mud volcano
地下からガスや水が泥とともに噴出することによって噴出孔のまわりにできる泥の小丘。小丘の頂上に火口状の穴があり,穴からは泥が火山の溶岩流のように流出している形は火山に似ている(図)。火山の噴気地帯,温泉地帯で,高温水蒸気の噴出孔に泥火山ができる。また油田や天然ガス田などでガスが噴出しているところに泥火山が見つかり,石油や天然ガスの発見の兆候となる。秋田県後生掛温泉の泥火山は有名。
執筆者:大木 靖衛
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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泥火山
でいかざん
地下から脱出するガスで吹き飛ばされたり、押し出されたりした泥土で築かれた小丘。ガスが同じ穴から繰り返し噴出すると、しだいに成長する。でき方や形が火山に似ているので、このようによぶ。ときには複式火山のようなものもみられる。古い火口の跡や温泉地などで、噴気孔のガスのために岩石が分解してできた土や、周囲から流れ込んだ土が厚くたまり、水を含んだ柔らかい泥になっている所でよくみられる。秋田県御生掛(ごしょがけ)温泉、阿寒(あかん)ボッケ温泉などにあるが、高さはたいてい数メートル以下である。泥火山は、含油層から由来したメタンガスなどでも生じ、台湾の油田地方では高さ約20メートルに達するものもある。
[諏訪 彰]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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泥火山【でいかざん】
油田地域や温泉地域で地下からガスや水が泥と一緒にふき出してできる柔らかい泥の小丘。頂上に火口状の穴があり,火山体に似ているのでこの名がある。ガス成分としては油田地域ではメタンガスなど,温泉地域では琉化水素や水蒸気など。
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
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泥火山
細粒の物質でできた円錐形の構造で火山の形態に類似しているが,火山作用とは特に関係はない.火山ガスかまたは炭化水素ガスの噴出が原因である[Fay : 1920].
出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の泥火山の言及
【乱堆積】より
…砂岩脈は規模の小さいものは荷重変形とあまり違わないものがみられるが,大規模なものは上に向かって数十mも流動しているものがみられる。このような流動現象が地表に噴出して火山のような形態をつくるのが泥(砂)火山である。泥火山はおもに圧縮性の環境でつくられるものとみられている。…
※「泥火山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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