日本歴史地名大系 「津南町」の解説 津南町つなんまち 新潟県:中魚沼郡津南町面積:一七一・四二平方キロ中魚沼郡の南端に位置する。西と南は長野県下水内(しもみのち)郡栄(さかえ)村、北は東頸城(ひがしくびき)郡松之山(まつのやま)町、東は中里(なかさと)村・南魚沼郡湯沢(ゆざわ)町。南端の長野県境に苗場(なえば)山(二一四五・三メートル)、その東の稜線に神楽(かぐら)ヶ峰(二〇二九・六メートル)、この峰から北へ延びる稜線には三(みつ)の山(日蔭山)・金城(きんじよう)山(一三五三・八メートル)・笹葉(ささば)峰(九六三・六メートル)があり、南西の県境近くに高倉(たかくら)山(一三二五・八メートル)がある。これら山峡を縫って中津(なかつ)川が北流し、町域中央の高原地帯を縦断して信濃川に注ぐ。西部県境をなす志久見(しくみ)川も北流して信濃川に注ぐ。信濃川は西から蛇行しながら北東へ流れる。町域全体がすこぶる特殊な地形をなしており、信濃川から南方小松原(こまつばら)(中里村)までは雄大な河岸段丘が広がる。苗場山頂は段丘状を呈しており、それより中津川左岸に標高七〇〇メートルほどの高野山(こうのやま)の段丘があり、六〇〇メートルに下って、赤沢(あかさわ)と芦(あし)ヶ崎(さき)の境の天上(てんじよう)山の大段丘、四五〇メートルに赤沢・谷内(やち)・相吉(あいよし)の広大な耕地と人口を支える段丘、四〇〇メートル台に上郷(かみごう)の城原(じようはら)・中子(なかご)の段丘、信濃川右岸に大井平(おおいだいら)の平原がある。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「津南町」の意味・わかりやすい解説 津南〔町〕つなん 新潟県南部,信濃川の上流域にある町。長野県に接する。 1955年下船渡,外丸,上郷,芦ヶ崎,秋成,中深見の6村が合体して町制。信濃川両岸の広い段丘面にあり,支流の中津川,清津川,志久見川が段丘面に深い浸食谷を刻む。高い段丘崖の落差を利用して,信濃川をはじめ各河川には多くの水力発電所が立地,関東方面に送電する電源地帯を形成している。農業は米作を主とし,魚沼米の主産地。田代の七ツ釜 (名勝・天然記念物) ,沖ノ原遺跡 (史跡) がある。中津川上流域は秋山郷と呼ばれる平家にまつわる伝説の地で,苗場山の裏登山口。町域の一部は上信越高原国立公園に属する。 JR飯山線,国道 117号線などが通る。面積 170.21km2。人口 8989(2020)。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by