流理構造(読み)リュウリコウゾウ(英語表記)flow structure

デジタル大辞泉 「流理構造」の意味・読み・例文・類語

りゅうり‐こうぞう〔リウリコウザウ〕【流理構造】

マグマが固結するときに流動し、晶出した結晶がほぼ平行に配列して縞模様をなす岩石構造流紋岩によくみられる。流状構造。流理。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「流理構造」の意味・読み・例文・類語

りゅうり‐こうぞう リウリコウザウ【流理構造】

〘名〙 鉱物が規則正しく配列して縞(しま)状を呈する火成岩の構造。溶岩の流動によって生じ、流紋岩などに見られる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「流理構造」の意味・わかりやすい解説

流理構造 (りゅうりこうぞう)
flow structure

デイサイトや流紋岩など,粘性の高いマグマからできた溶岩流貫入岩体にみられる縞状構造。縞は結晶度組織,発泡度や組成の異なる部分が重なった状態でできている。噴出前後の流動時に,粘性の高いマグマは均質にならずに,引きのばされたり押し縮められた構造が縞として残る。このような岩石を顕微鏡下で観察したときは結晶がほぼ平行に並んでいるようにみえることがあり,これを流状組織fluidal textureという。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「流理構造」の意味・わかりやすい解説

流理構造【りゅうりこうぞう】

マグマが固結しつつある間に流動し,すでに晶出した結晶が一定方向に並んでできた岩石の構造。流紋岩に典型的に発達し,また深成岩体の周縁部に発達することもある。
→関連項目溶岩円頂丘

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

岩石学辞典 「流理構造」の解説

流理構造

球─枕状構造(ball-and-pillow structure)[Cooper : 1943].火成岩地質学では流状組織(flow texture)と同義に使用している.特に熔岩の場合には流れによって縞状となる際に用いられる.

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android