浜梨(読み)ハマナス

デジタル大辞泉 「浜梨」の意味・読み・例文・類語

はま‐なす【浜梨/浜茄子】

バラ科の落葉低木。本州中部以北の海岸砂地自生。高さ1~1.5メートル。枝にとげがあり、葉は楕円形小葉からなる羽状複葉。春から夏、香りの強い紅色の5弁花を開く。実は扁球形で赤く熟し、食べられる。根皮から黄色の染料がとれる。玫瑰まいかいはまなし 夏》「―や今も沖には未来あり/草田男

はま‐なし【浜梨】

ハマナス別名

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精選版 日本国語大辞典 「浜梨」の意味・読み・例文・類語

はま‐なす【浜梨】

  1. 〘 名詞 〙 バラ科の落葉低木。北海道、本州の茨城県、鳥取県以北の海岸の砂地に生え、庭木ともする。高さ一~二メートル。幹、枝にとげを密生し、若枝は黄白色の軟毛を密布する。葉は奇数羽状複葉で、卵状楕円形、縁に鋸歯(きょし)があり、裏に軟毛を密布する。夏、枝先に芳香を放つ、径六~一〇センチメートルの紅紫色の五弁花をつける。果実は径約二・五センチメートルの球形で黄赤色に熟し、食べると甘酸っぱい味がする。根皮を秋田の八丈縞の黄紫色染料に用いる。和名は、果実を梨にたとえて「はまなし」と呼んだものが東北地方でシをスと発音するために生じた誤称で、「浜茄子」ではない。漢名、玫瑰。はまなし。はまなすび。《 季語・夏 》 〔大和本草(1709)〕

はま‐なし【浜梨】

  1. 〘 名詞 〙はまなす(浜梨)《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「せめてもと切て送るもへた碁やら作るかひなきはまなしの花」(出典:狂歌・狂歌糸の錦(1734))

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動植物名よみかた辞典 普及版 「浜梨」の解説

浜梨 (ハマナシ)

学名Rosa rugosa
植物。バラ科の落葉低木,薬用植物

浜梨 (ハマナシ)

植物。ツツジ科の常緑小低木,高山植物,園芸植物。イワナシの別称

浜梨 (ハマナシ)

植物。苔桃の別称

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