海胆(読み)ウニ

デジタル大辞泉 「海胆」の意味・読み・例文・類語

うに【海胆/海栗】

ウニ綱の棘皮きょくひ動物総称。殻は半球形円錐形・円盤形などで、表面は栗のいが状のとげに覆われ、とげの間から細い糸状の管足を出して運動する。口器は下面中央にあり、「アリストテレス提灯ちょうちん」とよばれ、肛門は背面中央にある。すべて海産で、生殖巣食用にするものにアカウニバフンウニムラサキウニなどがある。 春》
(「雲丹」とも書く)ウニの生殖巣。生で食べるほか、練りうになどにもする。

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精選版 日本国語大辞典 「海胆」の意味・読み・例文・類語

うに【海胆・雲丹】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 棘皮(きょくひ)動物ウニ類の総称。殻は球形、または円盤形で、表面には多数のとげがある。ムラサキウニ、アカウニなど種類が多く、寒帯から熱帯にかけて広く分布し、沿岸から深海にかけてすむ。口は下面中央にある。腸は単純な管で、肛門は背面また後面に開く。雌雄異体。一部の種の生殖巣は食用とされる。うみぐり。かいたん。かぶとがい。→海胆類(うにるい)。《 季語・春 》 〔本草和名(918頃)〕
  3. 食用とするアカウニなどの生殖巣。生のまま、あるいは塩や酒でねって食べる。
    1. [初出の実例]「さかなに越前のうにをいだしける」(出典:咄本・聞上手(1773)うに)

海胆の語誌

出雲風土記‐嶋根郡」に、「凡北海所捕雑物」として挙げる「蕀甲蠃」「甲蠃」がウニに当たるという。「令義解‐賦」「延喜式‐主計」にも貢納品として見える。「催馬楽・我家」に聟君への御馳走として挙げる「加世(かせ)」はウニの古称とされる。


かい‐たん【海胆】

  1. 〘 名詞 〙うに(海胆)〔延宝八年合類節用集(1680)〕

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普及版 字通 「海胆」の読み・字形・画数・意味

【海胆】かいたん

うに。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「海胆」の解説

海胆 (ウニ)

動物。ウニ類の総称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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