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涅槃図 ねはんず

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

涅槃図
ねはんず

釈迦の涅槃すなわち入滅 (死) の情景を表わした図。双樹下の宝座に北を枕にし,右脇を下にして横臥する釈迦を取囲んで,菩薩,天部,弟子,大臣などのほか,鳥獣までが泣き悲しんでおり,樹上には飛雲に乗って,臨終にはせ参じようとする仏母摩耶夫人の一行が描かれているのが一般的な図様である。

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デジタル大辞泉の解説

ねはん‐ず〔‐ヅ〕【××槃図】

釈迦が沙羅双樹(さらそうじゅ)の下で入滅する情景を描いた図。一般に、釈迦が頭を北、顔を西、右脇を下にして臥(ふ)し、周囲に諸菩薩(ぼさつ)や仏弟子・鬼畜類などが集まって悲嘆にくれるさまを描いたもの。涅槃絵。

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百科事典マイペディアの解説

涅槃図【ねはんず】

釈迦の涅槃を描いた図で,涅槃会(ねはんえ)に用いられる。ガンダーラ美術以来仏伝図の一主題として描かれた。沙羅双樹の下に横たわる釈迦を囲んで諸菩薩をはじめ一切の生類(しょうるい)が嘆き悲しむさまと,摩耶夫人(まやぶにん)が天界から降下する姿が普通の構図である。

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世界大百科事典 第2版の解説

ねはんず【涅槃図】

釈尊の肉体的な死を表した絵画。彫刻で表した涅槃像もある。涅槃は釈尊の一生の中での重要事跡として釈迦八相などの一つにとり上げられ,インドでも早くから造形美術の対象とされてきたが,大乗仏教においては釈尊の死は精神的に昇華され,仏身あるいは仏法の永遠性を象徴する事跡として一段と重んぜられ,涅槃図は仏教絵画の中の代表的主題の一つとなった。涅槃図の典拠となったのは,5世紀に漢訳された《大般(だいはつ)涅槃経》のほか,同経に後世付加された〈大般涅槃経後分〉などであり,これらによって涅槃図の構成および登場人物が説き示される。

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大辞林 第三版の解説

ねはんず【涅槃図】

釈迦入滅の光景を描いた絵画で、涅槃会でかかげられる。釈迦は頭を北に向け、右脇を下にして横たわり、周囲に諸菩薩から畜類に至るもろもろの衆生しゆじようや、母の摩耶夫人まやぶにんが描かれる。涅槃絵。 [季] 春。 《 山寺や-かけて僧一人 /星野立子 》

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

涅槃図
ねはんず

釈迦入滅の場面を描いた図で、涅槃会の本尊として用いられる。現存する、わが国最古の涅槃図は1086年(応徳3)の金剛峯寺本で、それに続くものとして東京国立博物館本や和歌山県浄教寺本などが平安時代末期から鎌倉時代初期の作として知られる。鎌倉時代後期以降の作として愛知県甚目寺(じもくじ)本や和歌山県長保寺本などがある。前者は横長または正方形に近い画面で、会衆人物が少なく、穏やかに表現される。後者は画面が縦長くなり、沙羅双樹も丈高く表し、会衆人物や鳥獣虫類が数多く、悲嘆の様子も強調される。
 なお香川県與田寺(よだじ)本は横長の画面に会衆人物・鳥獣類が数多く、折衷形式である。この他には八相(はっそう)涅槃図と称し、涅槃前後の出来事を描き加えた図も制作された。
 中国・南宋~元時代の涅槃図には陸信忠筆・奈良国立博物館本や周四郎筆の愛知県中之坊寺本が知られる。涅槃図の多くは『大般涅槃経(だいはつねはんぎょう)』、『仏般泥(ぶつはつないおんぎょう)』などに基づくものとみられる。[武田和昭]
『中野玄三著『涅槃図』(『日本の美術268』・至文堂)』

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世界大百科事典内の涅槃図の言及

【涅槃】より

…釈迦がクシナガラにおいて涅槃に入る(死ぬ)前後の状況を詳しく説いたのが,漢文《長阿含経》中の《遊行(ゆぎよう)経》,およびパーリ語経典中の《大涅槃経Mahāparinibbāna‐suttanta》などである。これらのとくに漢訳の経典に基づいて広く描かれたのが〈涅槃図〉で,そのなかには釈迦の涅槃をめぐるさまざまな伝説が描き加えられている。また,大乗経典中には同じような名称の《大般(だいはつ)涅槃経》が存在するが,その内容は上記の2経とはまったく異なり,〈仏身常住(ぶつしんじようじゆう)〉(悟りを開いた仏の身体は法として永遠に存在する),〈悉有仏性(しつうぶつしよう)〉(すべての人間は仏となりうる可能性を有している)などを強調している。…

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