日本大百科全書(ニッポニカ) 「清の時代」の意味・わかりやすい解説 清の時代(年表)しんのじだいねんぴょう 1615年までは明の年号、1616~1911年は清の年号1583(万暦11) ヌルハチが挙兵する1613(万暦41) ヌルハチが女真諸部をほぼ統一する1615(万暦43) 満州八旗を編成(八旗制度確立)1616(天命1) ヌルハチが後金国を建てる1619(天命4) サルフの戦い。ヌルハチ、明軍を破る1627(天聡1) 朝鮮に侵入する1635(天聡9) チャハル部を討ち内モンゴルを平定する1636(崇徳1) 国号を清と改める。朝鮮を属国とする1638(崇徳3) 六部、理藩院、都察院を設置1644(順治1) 李自成が北京に入り、明滅亡。清軍が山海関を越える。北京に遷都1645(順治2) 清、南京を攻略。弁髪を強要する(薙髪(ちはつ)令)1659(順治16) 雲南を平定して中国統一をほぼ完成1661(順治18) 康煕(こうき)帝即位。鄭成功(ていせいこう)が台湾に拠る1662(康煕1) 均田均役法が初めて施行される1673(康煕12) 呉三柱らの三藩の乱起こる(~1681)1683(康煕22) 鄭氏が降伏し、台湾が清の領土となる1689(康煕28) ロシアとネルチンスク条約を結ぶ1690(康煕29) 最初の大清会典ができる(以後4種)1717(康煕55) 広東で地丁銀施行。以後各省に及ぶ1720(康煕59) 広東で初めて公行を結成1723(雍正1) キリスト教を厳禁(以後禁令がたびたび出される)1725(雍正3) 『古今図書集成』成る1732(雍正11) このころ軍機処を設置1735(雍正13) 乾隆帝即位1743(乾隆8) 『大清一統志』成る1757(乾隆22) 外国貿易を広東(カントン)一港に限定する1782(乾隆46) 『四庫全書』が完成1793(乾隆58) イギリスの使節マカートニーが北京にくる1796(嘉慶1) 白蓮教徒の乱が起こる(~1801)1809(嘉慶14) 広東の互市章程が定められる1813(嘉慶18) 天理教の乱が起こる1839(道光19) 林則徐がイギリス船のアヘンを焼却する1840(道光20) アヘン戦争が始まる1853(咸豊3) 太平天国が南京を都とする。曽国藩(そうこくはん)が湘(しょう)軍を組織。初めて釐金(りきん)税をとる1856(咸豊6) アロー戦争起こる1858(咸豊8) ロシアとアイグン条約を結ぶ。イギリス、フランスと天津条約を結ぶ1860(咸豊10) 英・仏軍北京を占領。北京条約を結ぶ。九竜の割譲。天津開港。ロシアにウスリー川以東を割譲1861(咸豊11) 総理各国事務衙門(がもん)を設置。同治帝即位。西太后、恭親王ら実権を握る。このころから洋務運動始まる1862(同治1) ウォードが常勝軍を組織、翌年イギリス人ゴードン指揮をとる。李鴻章(りこうしょう)が淮勇(わいゆう)を組織1864(同治3) 洪秀全、李秀成が死に、太平天国滅亡1865(同治4) 上海に江南製造総局を置く1866(同治5) ヤクブ・ベクが新疆(しんきょう)に独立する1867(同治6) 左宗棠(さそうとう)が新疆の動乱鎮圧開始(~1878)。馬尾に福州船政局を置く1868(同治7) 捻(ねん)軍が滅びる1870(同治9) 民衆が天津のフランス領事館とキリスト教会を襲う1871(同治10) ロシアがイリ地方を占領。日清修好条規締結1873(同治12) 同治帝の親政始まる1876(光緒2) 上海(シャンハイ)~呉淞(ウースン)間に最初の鉄道が開通する。イギリスと芝罘(チーフ)条約を結ぶ1880(光緒6) 李鴻章が海軍を創設する。天津電報総局を設置1881(光緒7) ロシアとイリ条約を結ぶ1882(光緒8) 上海機器織布局を設置1884(光緒10) 新疆を省にする。清仏戦争が起こる(~1885)1888(光緒14) 李鴻章が北洋海軍を創設する1891(光緒17) 哥老(かろう)会が暴動を起こす1894(光緒20) 日清戦争始まる。孫文が興中会を結成1895(光緒21) 下関条約締結。孫文、広州革命に失敗1896(光緒22) ロシアと東清鉄道密約を結ぶ1898(光緒24) ドイツが膠州湾、ロシアが旅順・大連を租借。日本と福建省不割譲協定。フランスと雲南・広西不割譲協定。イギリスが九竜半島・威海衛を租借。康有為ら変法を行う(戊戌(ぼじゅつ)の変法)1899(光緒25) アメリカが門戸開放宣言。フランスが広州湾を租借。義和団の攻撃活発化する1900(光緒26) 義和団が北京入城。清が列強に宣戦。連合軍北京入城。孫文の広東蜂起失敗1901(光緒27) 辛丑(しんちゅう)条約調印。ロシアが東清鉄道を完成1902(光緒28) ロシアと東三省還付条約を結ぶ1903(光緒29) 黄興らが華興会を結成する1905(光緒31) 孫文らが日本の東京で中国同盟会を結成。科挙制度廃止1906(光緒32) 日本が南満州鉄道会社を設立。立憲制準備の上諭が出る。官制大改革1907(光緒33) 中国同盟会の鎮南蜂起失敗1908(光緒34) 最初の対日ボイコット。憲法大綱・議院選挙要綱公布。光緒帝、西太后死亡1910(宣統2) 広東で新軍が蜂起を企図。北京に資政院を設置。四国借款団が成立1911(宣統3) 黄興らの広州蜂起失敗。鉄道国有令を公布。四川に暴動が起こる。武昌蜂起、辛亥(しんがい)革命起こる。袁世凱(えんせいがい)内閣が成立1912(中華民国1) 中華民国が成立。孫文が臨時大統領となる。宣統帝が退位して清朝が滅ぶ。太陽暦を採用 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例