一〇世紀中葉の壬生忠見の「忠見集」に詠まれる「かつまたのみゆ」は当地とみられる。
また「玉葉」治承二年(一一七八)三月二三日条に「美作勝間田湯」とあり、源中納言が当湯で風痺を治すつもりだとみえる。「明月記」にもみえ、安貞元年(一二二七)一〇月一〇日条に膝足疾に効験あると聞くと記し、寛喜三年(一二三一)七月二二日条には能登前司長政が来て晦日頃当湯に行く予定とある。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
岡山県東部、美作(みまさか)市湯郷にあり、美作三湯(さんとう)の一つ。吉野川西岸にあり、伝説では慈覚大師円仁(えんにん)がシラサギに導かれて発見したといい、鷺の湯(さぎのゆ)、鷺温泉ともいわれた。近世には津山藩主の森氏、松平氏の保護を受けた。明治、大正期には湯治場であったが、国鉄(現、JR)姫新(きしん)線開通以後、阪神方面からの客も多い。泉質は単純温泉。温泉資料館がつくられていて、また近くには総合運動公園、ゴルフ場、観光農園などがある。姫新線林野(はやしの)駅からのバス便があるほか、岡山駅からの直通バスもあり、中国自動車道美作インターチェンジにも近い。
[由比浜省吾]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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