(読み)ジュン(英語表記)para-

翻訳|para-

デジタル大辞泉 「準」の意味・読み・例文・類語

じゅん【準】[漢字項目]

[音]ジュン(慣) [訓]みずもり なぞらえる
学習漢字]5年
水平を計る道具。みずもり。「準縄じゅんじょう平準水準器
物事をはかるよりどころ。「基準規準照準標準
なぞらえる。のっとる。「準拠準則準備準法準用
正式に似た扱いをする。「準急準星
[名のり]とし・ならう・のり・ひとし
難読水準みずばかり

じゅん【準/准】

[接頭]名詞に付いて、それに次ぐものであること、それに近いもの、あるいはそれに近い取り扱いを受けることなどを表す。「―優勝」「―会員」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「準」の意味・読み・例文・類語

じゅん【準・准】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. 水平を測る器。水ばかり。水もり。また、目やすとなること。寄りどころとなるもの。
      1. [初出の実例]「平を取るには準を以てし、直を知るには、縄を則とす」(出典:小学読本(1874)〈榊原・那珂・稲垣〉二)
      2. [その他の文献]〔荘子‐天道〕
    2. 方角、方向。
      1. [初出の実例]「西は海東に高き山を築 准は是より放す石火矢」(出典:俳諧・西鶴大矢数(1681)第一七)
    3. 鼻先。
      1. [初出の実例]「イ、鼻梁。鼻茎之中 ロ、準。鼻頭」(出典:解体新書(1774)二)
  2. [ 2 ] 〘 造語要素 〙 ( ある語の上に付けて ) そのものに近いこと、あるいはそれに次ぐものであることなどの意を表わす。
    1. [初出の実例]「華族の婿になれば准華族である」(出典:社会百面相(1902)〈内田魯庵〉ハイカラ紳士)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「準」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 13画

(異体字)准
10画

[字音] ジュン・セツ
[字訓] たいらか・のり・なぞらえる・ゆるす

[説文解字]

[字形] 形声
声符は隼(しゆん)。〔説文〕十一上に「なり」とあり、平準の意とする。地の水平を測ることから、標準・準則の意となり、規定の条件を用意することを準備という。のち官庁用語として准を用い、許可することをいう。漢の高祖は「準(りゆうせつ)にして顏」であったとされ、隆準とは鼻梁の高い意である。

[訓義]
1. たいらか、水面が平らかであることを水準という、また、水準をはかる器。
2. のり、さだめ、規定、準則。
3. なぞらえる、ならう、のっとる、ひとしい。
4. ただす、ゆるす。
5. はなばしら、準的の準の音でよむとする説がある。
6. と通じ、まと、準的。

[古辞書の訓]
名義抄〕準・准 ナズラフ・ノリ・ヒトシ・ヒラ・ヨル

[熟語]
準格準規準揆・準擬・準拠準況準験・準限・準行準衡準裁・準次準遵準照・準縄・準人・準正・準折・準則・準度・準直準程・準的準駁・準備・準夫・準平準模・準例・準
[下接語]
依準・基準・規準・器準・照準・常準・縄準・水準・中準・直準・通準・定準・鼻準・標準・平準・由準・竜準・隆準

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

岩石学辞典 「準」の解説

変成岩の原岩との関係や産状との関係を示す接頭語として使われる.一般にはローゼンブッシュの使用法が使われており,パラは準片麻岩(paragneiss),準片岩(paraschist)などと堆積岩に由来したものに使用される[Rosenbusch : 1891].レヴィンソン─レッシングは固体状態で再結晶した変成岩に使用し[Loewinson-Lessing : 1905],一方ラクロアは火成岩の鉱物学的な変化を意味しており,化学的変化は重視していない.仮像(paramorphism)の一種としている[Lacroix : 1920, 1933].

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のの言及

【鉋】より

…堅木(かたぎ)(カシなど)の長方形の台にV形の穴と溝を作り,この溝にはめた刃物で材面を平滑に削る木工用の道具。刃物を台中に包んだ形から鉋の字があてられるが,平滑に削るという意味で欧米ではプレーンといい,古代中国では準(じゆん)ともいった。現在の台鉋が日本にあらわれたのは16世紀後半といわれるが,それ以前は長い柄の先に笹葉状の穂先をつけたやりがんな(鉇)が,加奈(かな)または加牟奈(かんな)の名で仕上削りに広く用いられていた。…

【京房】より

…音律を好み音色を知り,十二律を研究。それまでの管による十二律算定法の不合理を悟り,延寿の律説を拡充して弦による音律測定器を考案,準と名づけた。三分損益法による定律法では,第13律が第1律の黄鐘(おうしよう)のオクターブより上方にずれる(西洋のピタゴラス・コンマ(24セント)と同じ)ことを実証し,この誤差を縮小するために三分損益をくり返して第60律まで求め,各律に名称を与えた。…

※「準」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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