韓国最南端,済州島の主峰。標高1950m。粗面岩からなる鐘状火山をその上に噴出した玄武岩が楯状火山に変化させたもので,現在は死火山である。頂上には白鹿潭という火口湖があり,山麓には360余の寄生火山が分布している。海岸までせり出した溶岩流は万丈窟や挟戈(きようか)窟などの溶岩窟を形成し,済州島の始祖神話である三姓穴神話や蛇神の説話を有する特異な景観を示している。また柱状節理に沿った海食崖は天池淵,天帝淵などの海岸瀑布となっている。これらはみな主要な観光地として開発されている。集落は海岸付近の湧泉を中心に形成されており,緩傾斜の山麓一帯は温帯混淆林や針葉樹林の広大な原生林となっている。古来から金剛山,智異山とともに三神山の一つとされてきた。
執筆者:谷浦 孝雄
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