瀟湘八景(読み)ショウショウハッケイ

デジタル大辞泉の解説

しょうしょう‐はっけい〔セウシヤウ‐〕【瀟湘八景】

瀟湘地方の八つの景勝。山市晴嵐・漁村夕照・遠浦帰帆・瀟湘夜雨・煙寺晩鐘・洞庭秋月・平沙落雁・江天暮雪をいう。北宋の宋迪(そうてき)がこれを描き、画題によく用いられる。日本の近江八景金沢八景はこれに倣ったもの。

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百科事典マイペディアの解説

瀟湘八景【しょうしょうはっけい】

中国の山水画の画題の一つ。瀟水と湘水が合流する湖南省零陵付近を描いたものといわれ,〈平沙落雁〉,〈遠浦帰帆〉,〈山市晴嵐〉,〈江天暮雪〉,〈洞庭秋月〉,〈瀟湘夜雨〉,〈煙寺晩鐘〉,〈漁村夕照〉からなる。北宋の宋迪(そうてき)が描いてから中国山水画の好題材となり,南宋の牧谿(もっけい),玉澗の作品が名高い。日本でも狩野元信狩野山雪狩野山楽雪村らが描いている。日本の近江(おうみ)八景はこれに倣(なら)ったもの。
→関連項目見立絵

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世界大百科事典 第2版の解説

しょうしょうはっけい【瀟湘八景 Xiāo Xiāng bā jǐng】

中国絵画の画題。瀟湘は湖南省の洞庭湖の南,瀟水,湘水の合流するあたりの景勝地。瀟湘八景はその一帯から八つの地を選んだもの。山市晴嵐,漁村夕照,遠浦帰帆,瀟湘夜雨,煙寺晩鐘,洞庭秋月,平沙落雁,江天暮雪をいう。北宋の文人宋迪(そうてき)がはじめたといい,11~12世紀に画題として成立。牧渓(もつけい),王洪,馬遠らがよく描いた。日本でも流行した画題で,祥啓,雪村,相阿弥,狩野元信,狩野永徳,狩野山楽などの作品がある。

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大辞林 第三版の解説

しょうしょうはっけい【瀟湘八景】

瀟水と湘江の合流するあたりの八つの勝景。平沙落雁へいさらくがん・遠浦帰帆・山市晴嵐せいらん・江天暮雪・洞庭秋月・瀟湘夜雨・煙寺晩鐘・漁村夕照の称。北宋の宋迪そうてきが描いたので有名。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

瀟湘八景
しょうしょうはっけい

中国、湖南省の名勝。洞庭湖の南の瀟湘の八景で、詩や絵画の主題に取り上げられて多くの作品がつくられた。瀟は瀟水、湘は湘水で、この二つの川が合流して洞庭湖に注ぐ所は古くから絶景の地として知られ、夕照、秋月、夜の雨、暮れの雪などおもに夕暮れの勝景八つを取り上げている。すなわち、山市青嵐(さんしせいらん)、漁村夕照、瀟湘夜雨、遠浦(えんぽ)帰帆、烟寺(えんじ)晩鐘、洞庭秋月、平沙落雁(へいさらくがん)、江天暮雪の八景。中国では宋(そう)代から絵画の題材として描かれ、日本には作品が鎌倉末から輸入され、玉澗(ぎょくかん)や牧谿(もっけい)の作例が伝来している。また、わが国初期水墨山水画に鎌倉末の習作的な平沙落雁図が残っており、以後狩野(かのう)派をはじめ漢画の主要な主題となった。なお大和(やまと)八景、近江(おうみ)八景、金沢八景など、後世これに倣って選ばれた名勝が各地に生まれた。[星山晋也]

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精選版 日本国語大辞典の解説

しょうしょう‐はっけい セウシャウ‥【瀟湘八景】

中国湖南省の瀟水と湘水の合流点付近にある、八つの佳景とされるもの。すなわち平沙落雁、遠浦帰帆、山市晴嵐、江天暮雪、洞庭秋月、瀟湘夜雨、煙寺晩鐘、漁村夕照の八景。北宋の宋迪(そうてき)がこれを描いて、八幅の画としたところからいう。日本でも、近江八景など、これにならって選ばれた名勝がある。瀟湘の八景。

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