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炭疽病 たんそびょう

大辞林 第三版の解説

たんそびょう【炭疽病】

ウシ・ウマ・ヒツジなど草食獣に発生する感染症。炭疽菌に感染して発病し、内臓特に脾臓ひぞうがはれ、血管内に著しい菌の増殖がみられる。まれにヒトに感染することがある。炭疽。炭疽熱。脾脱疽ひだつそ
植物の病害。果実・茎・葉に黄褐色の病斑を生じ、赤色の分生胞子のかたまりができる。病原菌は不完全菌類・子囊菌類しのうきんるいに属するものが多い。

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百科事典マイペディアの解説

炭疽病【たんそびょう】

植物の葉,茎,果実に発生する病気。葉では丸い病斑を生じ,果実ではくぼみを生じて暗黒色を示し,桃色の粘状物を生ずることが多い。病原菌は不完全菌類や子嚢(しのう)菌類でアズキ,タバコ,トマト,ハクサイ,バラ,スイートピーなど多くの植物にこの病気が知られている。
→関連項目貯蔵病害

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世界大百科事典 第2版の解説

たんそびょう【炭疽病 anthracnose】

不完全菌類のColletotrichum属菌,Gloeosporium属菌の寄生によって起こる植物の病害。炭疽病菌の中には有性世代の知られているものもある(例えばGlomerella)。植物の葉,茎,果実などに発生して鮮明な病斑を作り,しばしば黒っぽく凹んだ壊疽(えそ)を作ることから病名が与えられた。病斑が古くなると,黒い凹部にサーモンピンクの粘塊を生ずる。これは本菌の分生子で,飛散して第2次伝染源となる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

炭疽病
たんそびょう
anthracnose

穀類、豆類、野菜、果樹、樹木など有用植物の葉、枝、果実、種子などに発生する病気。葉では淡褐色ないし黒褐色の類円形の病斑(びょうはん)を、果実など多肉の部分では褐色から暗褐色のへこんだ円形の病斑をつくり、のちに病斑の表面に桃色ないし鮭肉色(けいにくしょく)の特徴のある粘質物(分生胞子の塊)を生ずる。病原は不完全菌類に属するコレトトリクムColletotrichum、またはこれらの完全時代であるグロメレラGlomerella属の糸状菌(カビ)で、日本では70種近くの種が知られている。代表的なものは、コムギ、トウモロコシおよびイネ科牧草の炭疽病(C. graminicolaによる)、インゲンマメ、ササゲの炭疽病(C. lindemuthianumによる)、キュウリ、スイカなどのウリ類の炭疽病(C. orbiculareによる)、柑橘(かんきつ)類、シュンギク、キンセンカ、ラン類(カトレア、デンドロビウム)の炭疽病(C. gloeosporioidesによる)、イチゴおよびベゴニア、コスモス、アネモネなど花類の炭疽病(C. acutatumによる)、リンゴ、ナシ、カキ、ピーマン、シンビジウムの炭疽病(Glomerella cingulataによる)などがある。病植物を除去するほか、有機銅剤、TPN剤、トリアジン剤、ベノミル剤、マンゼブ剤などの殺菌剤を散布して防除する。[梶原敏宏]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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