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点鼻薬と副作用 てんびやくとふくさよう

家庭医学館の解説

てんびやくとふくさよう【点鼻薬と副作用】

◎乱用を避け、副作用を防ぐ
 鼻づまりをすぐにとりたいときに、鼻にさす液体の薬が点鼻薬です。
 これでとれる鼻づまりは、粘膜(ねんまく)が充血(じゅうけつ)してむくんだ場合ですから、鼻かぜによる鼻づまりが使用対象です。つまり、短期間で治り、長く使わずにすむ病気にかぎります。
 点鼻薬で副作用がおこるのは、使い方の誤りのほかに、使う場合(適応)がまちがっているからです。
 点鼻薬は、鼻の粘膜にある血管を収縮させ、粘膜を薄くして、空気の通る道をむりやりに広げる薬です。
 点鼻薬は、鼻の粘膜の交感神経(こうかんしんけい)(自律神経(じりつしんけい)の1つ)を刺激し、運動したときに急に鼻の通りがよくなるのと同じように、交感神経を通じて、血管を収縮させるのです。
 人間の鼻には自律神経を通じたリズム(鼻サイクル)があって、健康なときでも鼻の左右の孔(あな)は、交替で通ったり、つまったりをくり返していますが、鼻を通る空気は、左右を合計すれば、十分に調節されています。
 ところが、点鼻薬はこの自然のリズムを乱してしまいます。乱用や長期連用をしてはいけないのは、そういったことからなのです。
◎点鼻薬の正しい使い方
 点鼻薬には、したたらせるタイプと、スプレー方式で噴霧するタイプがあります。使いやすいほうを選べばよいでしょう。
 おもな注意事項は以下のとおりです。
①使用方法をよく読み、使用回数は1日3回以内、使う期間は3~4日以内としましょう。
②まず、手をよく洗ってください。枕(まくら)などを肩の下に入れ、あおむけに寝て、頭をそらします。鼻孔(びこう)を上にむけ、薬を2、3滴したたらせるか、2、3回噴霧します。
③鼻腔内(びくうない)に薬をよくいきわたらせるため、2~3分、そのままの姿勢で寝ているようにします。
④容器の口が鼻に触れないように注意します。ウイルスなどの感染や、薬剤に異物が混入し変質するのを防ぐためです。
⑤点鼻薬は日光の当たらない、湿気のない所に保管します。また、使用期限が過ぎたものは使用しないようにします。
⑥乳幼児、お年寄り、妊婦、高血圧・甲状腺(こうじょうせん)の病気・心臓の病気がある人は使ってはいけません。
 どの市販の点鼻薬にも、同じような副作用があります。
 点鼻薬を多量に、長期間使うと、粘膜が腫(は)れ上がって鼻汁(びじゅう)も多くなり、かえって鼻づまりがおこってきます。むりに血管を収縮させているので、治りにくいむくみがだんだんと発生するなどのトラブルがおこりやすいからです。
 しかも、使っているうちに、効いている時間がだんだん短くなり、それだけよけいに点鼻薬を使ってしまうという悪循環におちいってしまいます。
 市販の点鼻薬を使うときには、応急処置とこころえ、けっして常用しないようにしましょう。
 点鼻薬はたしかに鼻づまりの一時的な解消には効果がありますが、鼻炎を根本的に治すものではありません。回り道のようでも、基本疾患を治すことが最善の治療となります。
 点鼻薬の乱用をやめ、耳鼻咽喉科医(じびいんこうかい)を受診して適切な処置を受ければ、副作用もおさまってきます。

出典 小学館家庭医学館について 情報

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