烏麦（読み）カラスムギ

デジタル大辞泉

からす‐むぎ【^×烏麦】

１ イネ科の越年草。高さ約1メートル。葉は細長い。夏、小穂を円錐状につける。ヨーロッパ・北アフリカの原産。エンバクはこの改良品種という。ちゃひきぐさ。《季 夏》
２ エンバクの別名。
[類語]麦・小麦・大麦・裸麦・ライ麦・燕麦・鳩麦・押し麦・碾ひき割り麦

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

からす‐むぎ【烏麦】

1. 〘 名詞 〙
2. ① イネ科の一年草。西アジアおよびヨーロッパ原産の帰化植物で、畑地、廃地などに生える。稈は高さ三〇～八〇センチメートルになり、初夏、稈の先端部に小穂を円錐状にまばらにつける。各小穂は長さ約二センチメートルのツバメに似た形で、二～三個の緑色の小花をつける。烏の食べる麦の意からこの名がある。ちゃひき。すずめむぎ。《 季語・夏 》 〔医心方（984）〕
   1. [初出の実例]「秋しらぬ茂も憎しからす麦〈其角〉」(出典：俳諧・桃の実（1693）)
3. ② 中国産の大麦の栽培品種「麦(こうばく)」の和名。〔十巻本和名抄（934頃）〕
4. ③ 「えんばく（燕麦）」の異名。
5. ④ 黒穂病(くろぼびょう)におかされて穂の黒くなった麦。〔重訂本草綱目啓蒙（1847）〕
6. ⑤ 植物「かもじぐさ（髢草）」の異名。

出典　精選版 日本国語大辞典

動植物名よみかた辞典　普及版

烏麦 (カラスムギ)

学名：Avena fatua
植物。イネ科の二年草

烏麦 (カラスムギ)

植物。イネ科の一年草。エンバクの別称

出典　日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典　普及版」