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無縁仏 むえんぼとけ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

無縁仏
むえんぼとけ

仏教用語。むえんぶつともいう。過去世において仏と因縁を結んだことのないこと。転じて,弔ってくれる縁者のいない死者のことをいう。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

無縁仏

身寄りのない人や身元不明者、遺族が引き取りを拒否した人の遺骨を指す。大阪市は火葬後1~2年間保管し、南霊園(阿倍野区)の無縁堂に納める。大阪市の無縁仏は急増しており、2013年集計(11年9月~12年8月末)の無縁仏合祀(ごうし)件数は、03年集計(929件)のほぼ倍の1855件。うち8~9割が生活保護受給者で、身元不明は約2・5%だった。

(2013-12-26 朝日新聞 夕刊 2社会)

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デジタル大辞泉の解説

むえん‐ぼとけ【無縁仏】

弔ったり供養したりする縁者がいない死者。またその霊魂。

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世界大百科事典 第2版の解説

むえんぼとけ【無縁仏】

弔う縁者のない,さまよえる霊魂。また非業の死をとげるなどして家へもどれない遊魂のこと。供養されることがないのでつねに腹をすかせ,あるいは安らかな死が迎えられず,怨恨をもって迷っているため,たたりやすく,またこの世に害を与えるので,無縁仏には個人または集団でことあるごとにまつる必要があるとされた。中世の霊魂祭祀では,個々の無縁霊がもれないように,総括して法界,三界万霊無縁一切精霊などと表現していた。

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大辞林 第三版の解説

むえんぶつ【無縁仏】

過去世で自分と縁を結んだことのない仏。

むえんぼとけ【無縁仏】

供養をしてくれる縁者のいない死者。また、その霊魂。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

無縁仏
むえんぼとけ

正統な先祖霊に対して、それ以外の霊をいう。平安時代には物の怪(け)、中世には怨霊(おんりょう)・御霊(ごりょう)、近世以降は無縁仏という。いくつかの概念が混じり合った語。(1)霊魂信仰の考え方では、戦死、事故死、自殺など非業(ひごう)の死を遂げた人の霊は、遺体から遊離して浮遊霊となって空中をさまよい、しばしば人に害を与えるものとして恐れられた。(2)結婚せずに死んだ人の場合、死後の祭りをしてくれる子孫がなく、不幸であると同時に一段低い霊と考えられた。また、縁者の絶えた死者の霊。(3)所属する家では先祖霊に数えられながら、嫁の実家などでお客仏として扱われるもの。(4)仏家の間では、仏法を聞く機縁のない者を無縁の衆生(しゅじょう)といい、一つの宗旨・宗派の立場からは、他の宗旨・宗派の死者を無縁仏とする場合もある。以上四つを総括して無縁仏という。盆には先祖を祭る精霊棚(しょうろだな)とは別に、餓鬼(がき)棚などを設けて供物を分かち与える例が多い。[井之口章次]

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世界大百科事典内の無縁仏の言及

【行倒れ】より

…これらのことは往時の〈旅は憂いもの辛(つら)いもの〉といったありさまをよく反映している。行路病死者の霊魂は,正常の人間として生を全うし,祖霊化の過程をとって,帰るべき家をもつ霊(本仏)に対して,無縁仏として差別される。それゆえにたたりがおそれられ,無縁供養が行われる。…

【盂蘭盆会】より

…平安時代になると,空海など渡唐僧によって施餓鬼(せがき)の法が伝えられ,鎌倉時代にはこれが諸宗派に取り入れられ,室町時代には施餓鬼会が盛んに行われた。本来,盂蘭盆会と施餓鬼会は別種の法会であるが,餓鬼無縁仏とが同じ意味で理解されるようになり,盆中または盆の前後に施餓鬼会が行われるようになった。こうして盂蘭盆会と施餓鬼会とが密着し,盆施餓鬼は一般寺院の年中行事でも重要な位置を占めるに至った。…

【ひだる神】より

…西日本に多い憑物(つきもの)の一種で,とくに空腹時に憑かれることが多い。ダリ神,ダリ仏,ダニ,ダラシ,ジキトリ,ヒモジイ様,イザリ神などともいい,餓鬼無縁仏に憑かれる例や,歩行中に出会う〈行逢神(いきあいがみ)〉も同系統のものといわれている。この神に憑かれると急に空腹を覚え,冷や汗がでたり,手足がしびれて足腰が立たずに一歩も進めなくなるという。…

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