熊取町(読み)くまとりちよう

日本歴史地名大系 「熊取町」の解説

熊取町
くまとりちよう

面積:一七・一八平方キロ

大阪府の南部、大阪市と和歌山市のほぼ中間に位置し、北東側は貝塚市、南西側は泉佐野市に接する。南西半分は佐野さの川支流住吉川・雨山あめやま川流域、北東半分は見出みで川中流から源流域に広がる。地形は南東部が和泉山脈から延びる標高一五〇メートル内外の丘陵地をなし、北西部に向かってしだいに低くなり、平坦地となる。古来、和泉国日根郡に属し、中世には熊取庄近世には熊取谷と総称される。地名は多分に地形上の景観から出たものと考えられ、「拾遺泉州志」には「三面は山うちかこみ、西一方は遠く海にのぞみたり、その山のあしひきくつゞき、あるはたえて又さし出で、くまとれるかたち、一世界をなせし境なれば、くまどり谷といふ」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「熊取町」の意味・わかりやすい解説

熊取〔町〕
くまとり

大阪府南西部,泉南丘陵西部の町。 1951年町制。見出川と佐野川沿いの小沖積地を除き,町域の大部分が標高 50~150mほどの丘陵地。古代から開発され,ため池灌漑の代表的地域。米作のほか野菜栽培が行われる。泉州紡織工業地域にあり,特にタオルの生産が多く,敷布綿布なども生産。京都大学原子炉実験所がある。阪和自動車道が通り,隣市で関西空港自動車道に接続,周辺地域とともに宅地化が進んでいる。鎌倉時代の建築様式を伝える来迎 (らいごう) 寺の本堂は重要文化財。面積 17.24km2人口 4万3763(2020)。

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