特殊自動車(読み)とくしゅじどうしゃ(英語表記)special motor vehicles

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

特殊自動車
とくしゅじどうしゃ
special motor vehicles

特殊作業用の自動車の総称。道路運送車両法施行規則 (昭和 26.8.16.施行) 別表第1号で種別が示してある。それによると,無限軌道をもつ自動車,ロードローラ,スクレーパーダンパーフォークリフト,農耕作業用自動車,土木作業用牽引自動車などで,国土交通大臣の指定する特殊な構造を有する自動車をいい,医療用,緊急用の消防自動車,寝台自動車などの赤ランプ車の特種自動車 (運輸省自動車局長通達,「自動車の用途等の区分」昭和 35.9.6.施行,昭和 39.11.12.改正) とは別。特殊自動車には大型と小型があり,小型は長さ 4.7m以下,幅 1.7m以下,高さ 2.8m以下,最高時速 15km以下,内燃機関原動機は総排気量 1.5l以下。大型の運転には大型特殊免許,小型には大型免許,普通免許,大型特殊免許,二輪免許,小型特殊免許のいずれかが必要である。

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百科事典マイペディアの解説

特殊自動車【とくしゅじどうしゃ】

ブルドーザーなどキャタピラをもつものや,ロードローラー,グレーダーなど特別な構造をもつ自動車ないし自走可能の建設・農耕作業用機械。道路運送車両法,道路交通法とも長さ4.7m,幅1.7m,高さ2m,機関総排気量1500cc,時速15kmを越えるものを大型特殊自動車,以下を小型特殊自動車と区分。運転にはそれぞれ大型・小型特殊免許が必要。
→関連項目トラクター

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世界大百科事典 第2版の解説

とくしゅじどうしゃ【特殊自動車】

広義には,乗用車,バス,トラック,二輪自動車(オートバイ)以外の,特殊な用途のために作られた自動車のこと。道路運送車両法や道路交通法では,キャタピラを有する自動車や,フォークリフト,ロードローラー,グレーダー,ショベルローダーなどの特別な構造をもつ自動車ないし自走可能な建設・農耕作業用車両などを特殊自動車としており,このほか道路運送車両法では土木作業用牽引自動車,ポールトレーラーならびに運輸大臣の指定する特殊な構造を有する自動車を,また道路交通法では総理大臣が指定する特殊な構造を有する自動車を特殊自動車に含めている。

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大辞林 第三版の解説

とくしゅじどうしゃ【特殊自動車】

形態・構造・用途などが通常と異なる自動車。大型特殊と小型特殊とがあり、運転にはそれぞれの免許を要する。道路交通法で定める。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

特殊自動車
とくしゅじどうしゃ

自動車の種類の一つで、形態、構造、用途などが通常と異なり、特殊なものをいう。日本の道路交通法第1章総則の第3条(自動車の種類)では、「自動車は、内閣府令で定める車体の大きさ及び構造並びに原動機の大きさを基準として、大型自動車、普通自動車、大型特殊自動車、自動二輪車(側車付きのものを含む。以下同じ。)及び小型特殊自動車に区分する。」と規定して、それぞれ運転には大型特殊自動車免許と小型特殊自動車免許を要求している。
 同法の施行規則(昭和35年総理府令60号)第1章総則第2条(自動車の種類)は大型特殊自動車を次のように規定している。「カタピラを有する自動車(内閣総理大臣が指定するものを除く。)、ロード・ローラ、タイヤ・ローラ、ロード・スタビライザ、タイヤ・ドーザ、グレーダ、スクレーパ、ショベル・ローダ、ダンパ、モータ・スイーパ、ホーク・リフト、ホイール・クレーン、ストラドル・キャリヤ、アスファルト・フィニッシャ、ホイール・ハンマ、農耕作業用自動車及び内閣総理大臣が指定する特殊な構造を有する自動車で、小型特殊車以外のもの。」
 小型特殊自動車も種類としては共通であるが、大きさが長さ4.7メートル以下、幅1.7メートル以下、高さ2メートル以下で、かつ毎時15キロメートルを超える速度を出すことのできない構造のもの(内燃機関を原動機とする自動車ではその総排気量が1.5リットル以下のものに限る)となっている。
 登録、整備関係、統計などにかかわる道路運送車両法の施行規則(昭和26年運輸省令74号)でもほぼ同じ車種をあげているが「土木作業用牽引(けんいん)自動車、ポール・トレーラ、並びに国土交通大臣の指定する特殊な構造を有する自動車」を追加している。
 自動車の本来の使命は人員、物資などの輸送であるが、その輸送でも運ぶ物資の形態や輸送方法などが特殊であれば、おのずから自動車の形態、構造も特殊になってくる。たとえば大型コンテナを腹の下につり下げて荷役に活躍するストラドルキャリヤー、工場などで荷物の積み下ろしや短距離輸送に働くフォークリフトなどがそれである。一方、自動車を移動する工作台と考えてさまざまな機械を搭載すれば、必要な所へ自走していって作業を行う作業用車となる。ホイールクレーンやホイールハンマーはその例である。さらに走るという機能に直接作業能力を結び付けたものとしてロードローラーやタイヤドーザー、スクレーパーなどの建設機械がある。
 これらの特殊自動車は通常われわれの目に触れる機会は少ないが、あらゆる分野で活躍し、われわれの生活と社会を支えている。[高島鎮雄]

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