玉の浦(読み)タマノウラ

デジタル大辞泉 「玉の浦」の意味・読み・例文・類語

たま‐の‐うら【玉の浦】

和歌山県南東部、那智勝浦町海辺。[歌枕
が恋ふる妹は逢はさず―に衣片敷きひとりかも寝む」〈・一六九二〉

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精選版 日本国語大辞典 「玉の浦」の意味・読み・例文・類語

たま‐の‐うら【玉浦・玉之浦】

  1. [ 一 ] 和歌山県東牟婁(ひがしむろ)郡那智勝浦町粉白(このしろ)付近の海岸。歌枕。
    1. [初出の実例]「荒磯(ありそ)ゆもまして思へや玉之裏(たまのうら)離れ小島の夢にし見ゆる」(出典万葉集(8C後)七・一二〇二)
  2. [ 二 ] 未詳。岡山県倉敷市玉島の海岸とも、広島県尾道市の海岸ともいう。
    1. [初出の実例]「ぬばたまの夜は明けぬらし多麻能宇良(タマノウラ)にあさりする鶴鳴き渡るなり」(出典:万葉集(8C後)一五・三五九八)

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日本歴史地名大系 「玉の浦」の解説

玉ノ浦
たまのうら

粉白このしろから浦神うらかみにかけての入江をさすと考えられ、「万葉集」巻七に

<資料は省略されています>

の歌があり、また巻九の「紀伊国作歌二首」のうちに「我が恋ふる妹は逢はさず玉の浦に衣片敷きひとりかも寝む」とある。「五代集歌枕」「八雲御抄」に紀伊国の名所としてあげられ、沖に浮ぶという離れ小島とともに歌に詠まれる。「玉勝間」は玉ノ浦の所在を「那智山の下なる、粉白浦といふところより、十町ばかり西南に有り」とし、離れ小島については「玉の浦の南の海中に、ちりちりに岩あれば、それをいへるなるべし、其外には島なし」と記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

動植物名よみかた辞典 普及版 「玉の浦」の解説

玉の浦 (タマノウラ)

植物。ツバキ科のヤブツバキの園芸品種

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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