日本大百科全書(ニッポニカ) 「王滝」の意味・わかりやすい解説
王滝(村)
おうたき
長野県南西部、木曽郡(きそぐん)にある村。木曽谷に位置し、御嶽火山(おんたけかざん)の南麓(なんろく)一帯を占める。御嶽は古く「王の御嶽」と尊称され、これが王嶽(おうだけ)となった。村名は御嶽に由来する。中世以来、御嶽信仰登山の基地をなし、御嶽の七合目までは自動車道が通じ、2万基に及ぶ信者たちの霊神碑が道路沿いに建ち壮観である。また、王滝川には愛知用水源の御岳湖(おんたけこ)があり、源流は三浦(みうれ)湖の秘境になっている。なお、1984年(昭和59)9月14日の長野県西部地震(M6.8)で、土石流により、死者14人、行方不明15人の被害を受けた。面積310.82平方キロメートル、人口715(2020)。
[小林寛義]
『『村誌王滝』上下(1961・王滝村)』