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瑜伽行派 ゆがぎょうはYogācāra

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

瑜伽行派
ゆがぎょうは
Yogācāra

インド大乗仏教の一流派。唯識派ともいう。弥勒 (マイトレーヤ) を祖とし,般若の空思想を根底にヨーガの修行 (瑜伽行) を基礎とし,唯識説を説いた。中観派と並んでインド大乗仏教の二大潮流をなしている。略して瑜伽派ともいうが,正統バラモン系統のヨーガ学派とは別のものである。第2祖無着 (アサンガ) とその弟世親 (バスバンドゥ) は,多くの書を著わしてこの派の立場を確立宣揚した。のち陳那 (ディグナーガ ) と徳慧 (グナマティ) の2系統に分れ,数多くの学匠を輩出し,教勢を誇った。

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百科事典マイペディアの解説

瑜伽行派【ゆがぎょうは】

唯識派

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

瑜伽行派
ゆがぎょうは

中観(ちゅうがん)学派と並ぶインド大乗仏教二大学派の一つ。サンスクリット名はヨーガーチャーラYogcra。瑜伽行唯識(ゆいしき)学派また単に唯識学派ともいう。主として玄奘(げんじょう)によって中国に将来され、中国・日本では法相(ほっそう)宗とよばれた。もともとは、坐禅瞑想(ざぜんめいそう)の間に外界の存在や心象が消えうせ、根源的な心識のみが唯一の実在として残る観行(かんぎょう)に基づいて生じた思想であったが、『解深密経(げじんみっきょう)』や『瑜伽師地論(ゆがしじろん)』などの基本的著作、弥勒(みろく)(マイトレーヤナータ。歴史的人物か否か不明)、無著(むじゃく)(アサンガ、4~5世紀)、世親(せしん)(バスバンドゥ、400―480ころ)、陳那(じんな)(ディグナーガ、480―540ころ)、護法(ごほう)(ダルマパーラ、530―561)、安慧(あんね)(スティラマティ、510―570ころ)その他多数の巨匠の論書を経て、徹底した主観的観念論の哲学体系を完成するに至った。外界の対象の存在を否定し、世界万象は人の認識の表象にすぎないと説く。7世紀ころより有相(うそう)唯識派と無相(むそう)唯識派に分かれるが、インド仏教の最後まで活動を続けた。[梶山雄一]

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世界大百科事典内の瑜伽行派の言及

【マイトレーヤ】より

…インド大乗仏教の瑜伽行派(いっさいは唯だ識の表れにすぎないという唯識説を説く学派)の始祖とされる人物。弥勒(みろく)と音訳,慈氏と意訳される。…

【唯識派】より

…あらゆる事象は唯(た)だ識が変化したものにすぎないという唯心論を唱える,インド大乗仏教の学派。ヨーガの実修を好む瑜伽師(ゆがし)と呼ばれる人びとによって創立されたことから瑜伽行派(ヨーガーチャーラYogācāra)または瑜伽行唯識派とも呼ばれる。唯識説は3~4世紀ころに,《解深密経(げじんみつきよう)》《大乗阿毘達磨経(だいじようあびだつまきよう)》などによって初めて主張された。…

※「瑜伽行派」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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