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瓦子 がしwa-zi; wa-tžu

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

瓦子
がし
wa-zi; wa-tžu

中国の都市にみられた客の雑踏する盛り場をさす。瓦舎,瓦肆,瓦ともいう。宋代に初めて現れ,酒楼,茶館,妓館,勾欄 (こうらん。芝居小屋) ,薬屋,本屋,衣店,飲食店,娯楽場などが入り乱れて軒を連ねていた。北宋の都開封には,東角楼街巷に桑家瓦子,中瓦子,裏瓦子,朱雀門外街巷に新門瓦子,潘楼東街巷に朱家橋瓦子,その他州西瓦子,保康門瓦子,州北瓦子があった。東角楼街巷の三瓦子には大小五十余座の勾欄があり,大は数千人を収容したという。瓦子の繁栄は宋代庶民生活の向上を示している。

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世界大百科事典 第2版の解説

がし【瓦子 Wǎ zi】

中国,宋・元時代の都市に発達した盛り場。瓦市・瓦舎ともいう。そこには酒楼,茶店,劇場,寄席,妓楼,商店などが棟をならべ,市民の娯楽センターであった。このような盛り場が都市のなかにいくつも生まれたことは,市内商店の夜間営業が一般化したこととともに,それまでの閉鎖的な政治都市が開放的な商業都市へと脱皮したことを最も特徴的に示す現象であった。南宋ではその都の臨安(今の杭州)に17ヵ所もの瓦子があり,ここでの放蕩で身をもちくずす者も多かった(《夢粱録》巻十九)ほどの歓楽の場所であった。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

瓦子
がし

中国の宋(そう)代に都市の繁華街の一角で、演劇、歌謡、影絵、講釈、手品、相撲、芸者屋、酒場、料理屋、屋台などが密集した庶民の娯楽場。有名なのは南宋の都の臨安(りんあん)(杭州(こうしゅう))で、城の内外に20余りあった。唐や北宋でも市場や大道、寺院境内で行われ、貴人の邸宅でもこうした娯楽はあったが、都市の隆盛にあわせて発達し、宋・金(きん)・元(げん)ごろから台頭した小説、雑劇、院本(いんぽん)、曲(きょく)など庶民文芸のジャンルを生み出すきっかけとなった。[斯波義信]

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