コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

生殖器崇拝 せいしょくきすうはい

4件 の用語解説(生殖器崇拝の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

生殖器崇拝
せいしょくきすうはい

フェティシズムの一種で,陽物崇拝ともいう。農作物の豊穣や女性の安産,多産を願って生殖器像を崇拝すること。一般に男根崇拝 phallicism (ファリシズム) が多く,その形を拡大,変形または象徴化して用いられる。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉の解説

せいしょくき‐すうはい【生殖器崇拝】

生殖器によって象徴される生産力・豊饒(ほうじょう)力に対する信仰。性器崇拝

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

大辞林 第三版の解説

せいしょくきすうはい【生殖器崇拝】

男女の生殖器をかたどった象徴に豊穣多産などを祈念し、それらを尊崇すること。性器崇拝。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

生殖器崇拝
せいしょくきすうはい

生殖器(性器)に対する崇拝で、生殖器のもつ神秘的な力、とくに生殖器により象徴される生産力、豊穣(ほうじょう)力に対する信仰。男性器崇拝と女性器崇拝があるが、両者が対(つい)になって崇(あが)められることが多い。またしばしば性器をかたどった像をつくったり描いたりして崇拝する。歴史的には古く旧石器時代にさかのぼることができ、たとえばオーリニャック期の女性裸像は乳房、腹部、臀部(でんぶ)が強調され、陰部には裂け目がはっきり表されているが、他の手足、顔など生殖と関係ない部分は省略されている。日本の縄文時代の土偶にも同様の傾向を示すものがある。これらの時代には男性器を表すものは非常に少ないが、古代文明以降になると男根崇拝が際だっている。たとえば古代ギリシアのディオニソス祭、古代ローマのバッカス祭やリベル祭のときには男根が重要な役割を演じている。とくに男根崇拝が発達した地域の一つはインドであり、シバ神の聖なる男根を表すリンガム像が数多くつくられ、信仰の対象となっている。日本でもしばしば石や木でつくった男根が道祖神として祀(まつ)られている。
 生殖器崇拝の第一には、直接的にその性力に対するもので、妊娠、多産、安産を願ってなされる。日本では男性器、女性器を模した石が子授け石、子うみ石として子のない女性に拝まれる。正月に新婚の家に木や石の男根形のものを持って行く風習や、小(こ)正月に女の尻(しり)を棒(しばしば男根形をしており、鹿児島県ではハラナンボンという)でたたく風習が各地にある。第二には、自然の生産力に結び付けた崇拝がある。宗教民族学者エリアーデが集めた事例では、多くの社会で大地を女性と考え、生殖行為と農耕を同一視する。そして鋤(すき)を男性器、すき返された畑のうねを女性器とみなしたり、農耕始めのときに畑や田で性行為を模した動作を行う風習が世界各地にみられる。たとえばウクライナ地方では若い夫婦が耕された畑の上を転がされたという。メキシコのマヤ人の一部は、牛の陰嚢(いんのう)でつくった袋にトウモロコシの種を入れ、腰の前に吊(つ)るして種を播(ま)く。種を播くのは男で、精液を放出することを象徴している。日本でも小正月の豊作を願う祝祭や田植のときに男根形のものを使ったり、ひわいな動作をする地方がある。愛知県の田県(たがた)神社の豊年祭では木製の男根像を神幸させる。第三には、悪霊や悪気を祓(はら)う呪力(じゅりょく)をもつものとして性器を崇拝する。女陰が邪視(邪眼)を防ぐという信仰がしばしばみられる。アラビアやトルコでは女陰形の子安貝が邪視を防ぐとされていた。古代ローマのプリニウスの『博物誌』には、女性を裸にして陰部を露出させると害虫が落ちると記されている。日本でも、先に道祖神がしばしば男根形をしていると書いたが、道祖神は村に入ってくる悪霊、悪病を追い払う神である。女性の陰毛が魔除(まよ)け、御守りになるという俗信もよく聞かれる。[板橋作美]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

生殖器崇拝の関連キーワード呪物崇拝フェティシズム遺物崇拝ファナティシズムフェチフェティッシュミスティシズムネオプラスティシズムフェティシスト文化のフェティシズム

今日のキーワード

トランスアジア航空

台湾・台北市に本拠を置く航空会社。中国語名は復興航空。1951年、台湾初の民間航空会社として設立。83年に台湾の国産実業グループに経営移管され、組織改編を実施した。92年に国際チャーター便の運航を始め...

続きを読む

コトバンク for iPhone

生殖器崇拝の関連情報