日本大百科全書(ニッポニカ) 「生野鉱」の意味・わかりやすい解説
生野鉱
いくのこう
ikunolite
硫化鉱物。1959年(昭和34)加藤昭(あきら)(1931― )によって兵庫県生野鉱山(閉山)から発見された新鉱物。その後オーストラリア、栃木県足尾鉱山(閉山)、兵庫県明延(あけのべ)鉱山(閉山)などからも発見された。ビスマス(蒼鉛(そうえん))とカルコゲン(硫黄・セレン・テルルなどの総称)の比が4対3の鉱物の一つ。他のビスマスのカルコゲン化鉱物と共通した外観をもつため、肉眼的には区別しがたい。石英脈中に鉄重石、自然蒼鉛などと共存する。
[加藤 昭]
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