生野鉱(読み)いくのこう(その他表記)ikunolite

最新 地学事典 「生野鉱」の解説

いくのこう
生野鉱

ikunolite

化学組成Bi4(S, Se)3鉱物三方晶系,空間群,格子定数a0.415nm, b3.919,単位格子中3分子含む,鉛灰色金属光沢条痕暗灰色。劈開{0001}完全,比重7.8(実測),7.97(計算),硬度2,屈曲性がある。反射光下でクリーム色を帯びた白色,底面に平行な研磨片はほとんど等方性だが,他は淡灰~灰色の反射異方性を示す。鉄重石自然蒼鉛輝蒼鉛鉱または錫石を伴う石英脈に産する。発見地の兵庫県生野鉱山にちなみ命名

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出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「生野鉱」の意味・わかりやすい解説

生野鉱
いくのこう
ikunolite

硫化鉱物。1959年(昭和34)加藤昭(あきら)(1931― )によって兵庫県生野鉱山閉山)から発見された新鉱物。その後オーストラリア、栃木県足尾鉱山(閉山)、兵庫県明延(あけのべ)鉱山(閉山)などからも発見された。ビスマス蒼鉛(そうえん))とカルコゲン硫黄セレンテルルなどの総称)の比が4対3の鉱物の一つ。他のビスマスのカルコゲン化鉱物と共通した外観をもつため、肉眼的には区別しがたい。石英脈中に鉄重石、自然蒼鉛などと共存する。

[加藤 昭]


生野鉱(データノート)
いくのこうでーたのーと

生野鉱
 英名    ikunolite
 化学式   Bi4(S,Se)3(S>Se)
 少量成分  Pb,Ag,Te,Sb
 結晶系   三方
 硬度    ~2
 比重    7.97
 色     鉛灰
 光沢    金属
 条痕    暗灰
 劈開    一方向に完全
       (「劈開」の項目を参照)

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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