祭神は少彦名命・菅原大神・事代主命・八幡大神。旧村社。古記録が散逸し創建由緒などは不詳だが、近世には田島村の産土神。貞享元年(一六八四)の銘のある拝殿前の石灯籠には向かって右より戎三郎・天神大菩薩・八幡大菩薩と刻する。社宝の後陽成天皇宸筆の一軸は元禄一四年(一七〇一)の寄進であるが、「南無天満大自在天神」と記され、ほかの近世の軸などから、当社はもとは菅原大神を主神とし、事代主命・八幡大神を相殿として、天満宮と称していたものと思われる。現在の主神少彦名命の神体を覆う樋代には寛政四年(一七九二)の銘があり、この頃より同神を主神とし従来の三神を相殿として、社号も天神社と改称したものと思われる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
佐賀県唐津(からつ)市呼子(よぶこ)町加部島(かべしま)に鎮座。祭神は田心姫命(たごりひめのみこと)、市杵島(いちきしま)姫命、湍津(たぎつ)姫命の3神。相殿(あいどの)には大山祇神(おおやまづみのかみ)、稚武王(わかたけおう)の2神を祀(まつ)る。旧国幣中社。延喜(えんぎ)の制では肥前(ひぜん)国唯一の名神(みょうじん)大社となり、豊臣(とよとみ)秀吉は社領100石を寄進、江戸時代には唐津(からつ)藩主の祈願所となった。加部島(別名姫島)は古くより大陸交通の要衝の地で、国土鎮護のため社殿は北西の海上に向かって建てられているという。例祭は9月16日。旧6月29、30日の夏越祭の姫島踊りは有名。大伴狭手彦(おおとものさてひこ)との悲恋伝説にちなむ佐与姫(さよひめ)を祀る末社佐与姫神社は縁結びの神として知られる。
[飯尾直樹]
佐賀県唐津市の旧呼子町加部島(かべしま)に鎮座。多紀理毘売(たぎりひめ)命,市杵島比売(いちきしまひめ)命,多岐津比売(たぎつひめ)命を主神とし,大山祇(おおやまつみ)命,稚武(わかたけ)王を配祀する。鎮座地加部島は古く姫島また田島と称され,朝鮮半島への渡航上の一要地で,海上安全の神として崇敬された。創建年代不詳。806年(大同1)神封16戸を寄せられ,859年(貞観1)従四位下,884年(元慶8)正四位上。延喜の制で名神大社となる。のち源満仲が神田を寄進し,その子頼光が社殿を造営したと伝える。近世には唐津藩主の保護を受けた。末社佐用姫神社は,大伴狭手彦(おおとものさでひこ)との分離を悲しみこの地で石になったという松浦佐用姫をまつる社である。1593年(文禄2)名護屋滞在中の豊臣秀吉は100石を寄進している。旧国幣中社。例祭9月16日のほか,旧6月末日の夏越祭などの特殊神事がある。
執筆者:鎌田 純一
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