由仁(読み)ゆに

日本大百科全書(ニッポニカ) 「由仁」の意味・わかりやすい解説

由仁(町)
ゆに

北海道中央部、空知(そらち)総合振興局管内の町。1950年(昭和25)町制施行。地名はアイヌ語「ユウンニ」(鉱泉のある所の意)に由来する。夕張(ゆうばり)川左岸と馬追(うまおい)丘陵との間の沖積地で、南は小起伏の火山灰土壌に変わる。中央を由仁川が北流し、これに並行して馬追丘陵東麓(とうろく)をJR室蘭(むろらん)本線、国道234号が通じ、南部にJR石勝線、東西に274号が走る。1887年(明治20)夕張川河畔に初の入植をみ、5年後には室蘭本線が通じて由仁駅を中心に市街が開けた。その後、北半の低地水田化して南空知米作地帯の一角となる。南部は三川(みかわ)駅のある三川市街を中心として酪農化が進み、南の東千歳(ちとせ)(千歳市)に連なる酪農地帯の北端となっている。面積133.74平方キロメートル、人口4822(2020)。

[柏村一郎]

『『由仁町史』(1973・由仁町)』


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改訂新版 世界大百科事典 「由仁」の意味・わかりやすい解説

由仁[町] (ゆに)

北海道中央部,空知支庁夕張郡の町。人口5896(2010)。夕張川中流左岸に位置し,東部には低地が広がり,西部は馬追(まおい)丘陵が南北に走る。中心市街は室蘭本線由仁駅付近に発達する。1887年最初の入植者があり,開拓が始まった。92年に室蘭本線が開通し,当初は夕張郡などへの入植の中継地になった。1904年ころ灌漑用貯水池をつくって造田が行われたが,本格的な水田化は夕張川の川端ダムが完成した62年以降で,畑地からの転換が急速に進んだ。米作を主とするが,小麦,ジャガイモなども産し,酪農も行われる。南東部に夕張川の先行性河谷である竜仙峡,馬追丘陵に夕張岳を望む伏見台がある。JR室蘭本線のほか,石勝線,国道234号,274号線が通る。
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百科事典マイペディア 「由仁」の意味・わかりやすい解説

由仁[町]【ゆに】

北海道夕張郡の町。夕張川中流左岸の低地に室蘭本線が通じる中心集落が発達する。川沿いの低地は水田,台地上では麦類,ジャガイモなどを産する。製酪などの工場がある。133.74km2。5896人(2010)。

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