由良比女神社(読み)ゆらひめじんじや

日本歴史地名大系 「由良比女神社」の解説

由良比女神社
ゆらひめじんじや

[現在地名]西ノ島町浦郷

浦郷うらごう集落の西、南に突き出た半島の西の付け根に鎮座する。祭神は由良比女命とされるが、海童神・須世理比売命とする説もある。「続日本紀」承和九年(八四二)九月一四日条に由良比売命とみえ、官社となっている。「延喜式」神名帳にみえる知夫ちぶ郡由良比女神社に比定され、名神大社でもとは和多須わたす神と称したという。中世隠岐国の一宮とする理解もあるが、史料によって確認することはできない。応永五年(一三九八)の造立棟札をはじめ、永享一〇年(一四三八)の造立、慶長九年(一六〇四)の葺替え、寛永一二年(一六三五)・貞享元年(一六八四)建立の棟札が残る。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

百科事典マイペディア 「由良比女神社」の意味・わかりやすい解説

由良比女神社【ゆらひめじんじゃ】

島根県西ノ島(にしのしま)町に鎮座。旧郷社。由良比女命(ゆらひめのみこと)を祀り,由良姫大明神・和多須(わたす)社とも称した。延喜式内の名神大社。隠岐(おき)国一宮。7月の例祭には隔年に神輿渡御があり,船上で神楽を奉納する。

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デジタル大辞泉プラス 「由良比女神社」の解説

由良比女(ゆらひめ)神社

島根県隠岐郡西ノ島町の浦郷にある神社。延喜式内社。祭神は由良比女命。隠岐国一之宮。海上安全、漁業の神として信仰を集める。

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