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男女共学 だんじょきょうがくcoeducation

翻訳|coeducation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

男女共学
だんじょきょうがく
coeducation

男女が同じ学校に通学するということだけでなく,同じ学級,教室で,ともに教育を受けること。単に「共学」ともいう。「男女別学」や「別学」に対する。カトリックイスラムの国では男女別学の伝統が強いが,初等教育では共学の原則をとるところが大部分である。日本では,明治以来小学校段階でも別学が基本であり,中等,高等教育では特別な例を除いては別学であった。しかし第2次世界大戦後の 1947年施行の旧教育基本法で,教育上男女共学が認められなければならないと規定されたため,一部の私立学校を除いて,各段階の学校で男女共学化が進んでいる。

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デジタル大辞泉の解説

だんじょ‐きょうがく〔ダンヂヨ‐〕【男女共学】

同一学校・同一学級で男女が同時に教育を受けること。→共学

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百科事典マイペディアの解説

男女共学【だんじょきょうがく】

共学とも。男女が同じ学校,同じ学級,同じ教育課程で学習する形態。初等学校では古くから行われたが,中等学校では19世紀の米国ではじめて共学がすすんだ。日本では戦前はほとんど男女別学で,小学校でも学級は男女別が多く,大学にいたっては東北帝大(東北大学)で総長沢柳政太郎により1910年代に女子の入学が認められ,その後いくつかの私立大学がこれにならったが,これは稀なケース。
→関連項目男女別学東洋大学

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世界大百科事典 第2版の解説

だんじょきょうがく【男女共学】

たんに共学coeducationともいう。男女が同一の学校・学級で,同一の教材・教育方法により学習する制度とそれを支える教育原則。その実現は女性の人権,社会的地位の向上を求める女性解放運動の進展と結びついている。アメリカでは開拓期の男女同等の労働の経験もあり,19世紀中葉から同権思想に立って共学が進んだ。大学の共学は1833年創立のオベリン大学が最初で,以後急速に進み,公立中等学校では1920年に99%が共学を実現していた。

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大辞林 第三版の解説

だんじょきょうがく【男女共学】

男女が同一学校・同一学級で平等に受ける教育。共学。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

男女共学
だんじょきょうがく

男女が同一の学校・同一の学級で、原則として同一の教育課程に基づいて学習すること。単に共学ともいう。憲法の掲げる個人の尊厳と両性の本質的平等の精神(第13条、第14条、第24条、第26条)を受けて、1947年(昭和22)に制定された教育基本法(いわゆる旧法、昭和22年法律第25号)は性別による教育機会の差別を禁じ(第3条)、さらに男女の共学を奨励した。すなわち、「男女は、互に敬重し、協力し合わなければならないものであって、教育上男女の共学は、認められなければならない」(第5条)。ここに、男女共学の理念が明確に示されている。この規定は、2006年(平成18)に全面改正された教育基本法(平成18年法律第120号)により改められたが、改正された教育基本法は個人の尊重等の普遍的な理念を継承しており、男女平等についての基本的な考えは変わっていない。[津布楽喜代治]

歴史

主要諸国においても全般的に共学制がとられ、とくに男女の平等と相互協力を必要としたアメリカでは早くから行われ、ロシアでもあらゆる教育段階で共学制をとっている。ただ、宗教思想を背景として、カトリックやイスラム教の盛んな国では、フランスをはじめとして別学の方針が伝統的にとられてきた。しかし、初等教育段階では多くの国が共学の方針をとっている。
 日本では、強い儒教主義道徳のもとに、明治以降別学の方針がとられてきた。すなわち、1891年(明治24)の文部省令第12号「学級編制等ニ関スル規則」で、同学年の女子の数が1学級を組織するに足るときは男女別学級をとることにした。ただし、小学校の1、2年は例外として共学級をとってきた。
 中等学校においては、男女別学がさらに徹底して、いわば男女の隔離主義がとられ、両者の交流の機会はほとんどみられなかった。なお、旧制の高等学校は男子の独占するところであり、したがって帝国大学への女子の入学はほとんど認められないなど、性別による教育機会の差別がはっきりと存在していた。第二次世界大戦後、「女子教育刷新要綱」(1945年12月4日閣議諒解)によって、「男女間ニ於(お)ケル教育ノ機会均等及教育内容ノ平準化竝(ならび)ニ男女ノ相互尊重ノ風ヲ促進スルコト」が定められ、「アメリカ教育使節団報告書」(1946)において共学の方針が提示された。こうしたことを背景に、前掲の教育基本法(旧法)の規定をみ、あらゆる教育段階で共学を推進するに至ったのである。[津布楽喜代治]

課題

しかし、実際には多くの問題が残され、その解決への取り組みが進められた。たとえば、中学校、高等学校における家庭科の履修が男女で異なった形態がとられていたが、1979年(昭和54)の女子差別撤廃条約の採択を契機として検討が進められ、1989年(平成1)の学習指導要領において男女共修が実現した。また、高校段階では、県によっては別学制がとられてきたが、近年、高校再編や中高一貫校設立等の改革のなかで共学化が進められている。前述の教育基本法(旧法第5条)にも示されているように、男女共学は男女の本質的平等と同権の思想に基づき、男女各人の個性に即して人間としての発達を図ろうとするものである。改正された新しい教育基本法は、こうした共学の理念は定着し歴史的意義を果たし終えたという考えに立って旧法第5条(男女共学)を削除し、第2条(教育目標)のなかに新たに「男女の平等」と「自他の敬愛と協力」を重んじ、「主体的に社会の形成に参画」する態度を養うことを規定した。そして今日、女性管理職の増加、男女雇用の均等化、ジェンダー(生物学的性差に対する社会的性差)の視点の重視など、男女共同参画社会の実現を目ざす活動が進められている。[津布楽喜代治]
『深谷昌志著『良妻賢母主義の教育』(1998・黎明書房) ▽広岡守穂編集『男女共同参画社会と学校教育』(2002・教育開発研究所) ▽直井道子・村松泰子編『学校教育の中のジェンダー――子どもと教師の調査から』(2009・日本評論社)』

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