デジタル大辞泉 「番匠川」の意味・読み・例文・類語 ばんじょう‐がわ〔バンジヤウがは〕【番匠川】 大分県南部を流れる川。佩楯はいたて山(標高754メートル)南麓の三国峠(標高664メートル)付近に源を発し、九州山地東部を東流して佐伯さいき湾に注ぐ。長さ38キロ。中流域にある小半おながら鍾乳洞は天然記念物。下流域に小三角州を形成し、その沖積地に佐伯市街が発達。ばんしょうかわ。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
日本歴史地名大系 「番匠川」の解説 番匠川ばんじようがわ 大分県:総論番匠川県南最大の一級河川。大野郡三重(みえ)町と南海部郡本匠(ほんじよう)村・宇目(うめ)町の境、三国(みくに)峠付近を水源とし、東に流下しながら久留須(くるす)川(右岸)・井崎(いさき)川(左岸)などの支流を合せ、河口近くで堅田(かただ)川と合流、佐伯(さいき)市灘(なだ)で佐伯湾に注ぐ。流域は一市三町村にまたがり、流域面積約四六四平方キロ、幹川流路延長約四二キロ。流域は大部分が山地で、小さな谷底平野が形成されているにすぎない。川名はその流れが大工(番匠)の持つ折尺のように曲っていることから付けられたとか、流域の栂牟礼(とがむれ)城(現佐伯市)の南西麓の川岸にあった番匠という集落に由来するなどといわれる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
日本大百科全書(ニッポニカ) 「番匠川」の意味・わかりやすい解説 番匠川ばんじょうがわ 大分県南部、三国峠(みくにとうげ)(664メートル)付近に源を発し、九州山地の東部を穿入蛇行(せんにゅうだこう)して東へ流れ、佐伯湾(さいきわん)に注ぐ一級河川。延長38キロメートル。流域面積464平方キロメートル。上流の秩父中・古生層山地の崩壊は大規模で、流域は多雨、氾濫(はんらん)率2年に1回であった。1937年(昭和12)改修に着工、上流に砂防ダム築造、下流では流路の拡幅付け替えなどが行われて、近年は安定した。42平方キロメートルの水田を灌漑(かんがい)し、河口に佐伯市街が発達している。[兼子俊一] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例