皆野(読み)みなの

日本大百科全書(ニッポニカ) 「皆野」の意味・わかりやすい解説

皆野(町)
みなの

埼玉県西部、秩父郡(ちちぶぐん)にある町。1928年(昭和3)町制施行。1955年(昭和30)国神(くにがみ)、金沢、日野沢(ひのさわ)の3村と合併、1957年三沢(みさわ)村を編入秩父鉄道、国道140号、皆野寄居(よりい)バイパスが通じる。秩父盆地北端荒川赤平(あかびら)川の合流点にあたる谷口集落で、昔は、4、9の日に市(いち)が立った。コンニャク、クリ、シイタケの栽培が行われ、最近ではブドウなどの観光農園が盛んである。また、精密機械工業を中心とした製造業も多い。西部は県立上武(じょうぶ)自然公園、東部は県立長瀞玉淀(ながとろたまよど)自然公園に属する。秩父音頭発祥地。蓑山(みのやま)山頂には美の山(みのやま)公園がつくられ、観光の名所となっている。面積63.74平方キロメートル、人口9302(2020)。

[中山正民]

『『皆野町誌』全8巻(1980~1986・皆野町)』


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改訂新版 世界大百科事典 「皆野」の意味・わかりやすい解説

皆野[町] (みなの)

埼玉県西部,秩父市の北に接する秩父郡の町。人口1万0888(2010)。秩父盆地の入口にあたり,町域の大部分山地である。中心集落の皆野は,町の中央を北東に流れる荒川と支流赤平川との合流点の河岸段丘上にある。谷口集落の性格をもち,江戸時代には上野,信濃への交通の要所であり,現在も国道140号線と秩父鉄道が通じ,商業が盛んである。かつては秩父銘仙の織物工場が多かったが,現在は通信機器や電子部品の工場にかわった。コンニャク栽培のほか,近年はブドウ,栗,シイタケなどの観光農業の振興が図られている。町域の大部分は長瀞玉淀県立自然公園に属する。《秩父音頭》発祥の地で,8月には秩父音頭祭が行われる。町立民俗文化財収蔵庫にある秩父の山村生活用具と荒川水系の漁労用具は国の重要有形民俗文化財に指定されている。
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百科事典マイペディア 「皆野」の意味・わかりやすい解説

皆野[町]【みなの】

埼玉県西部,秩父郡の町。主集落は荒川に沿い秩父盆地の入口を占め,秩父鉄道が通じる。平地が少なく,林業やブドウ・シイタケ栽培が行われる。南部の蓑山に美の山公園,北部長瀞(ながとろ)がある。63.74km2。1万888人(2010)。

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